「64歳の若さでした。一昨年の8月にがんが見つかり、すでにステージ4だったんです。結婚して40年近く連れ添った柄本さんは、なかなか立ち直れなかったようですね。今年1月に行われた“お別れの会”では、涙ながらに和枝さんへの思いを語っていました」(スポーツ紙記者)
ふたりは近所でもおしどり夫婦として有名で、劇団のアトリエ兼自宅の一軒家を建ててからは、毎朝一緒に自宅近くの喫茶店に通っていた。
「奥さんが亡くなってから、まだその喫茶店を訪れることができていないそうなんです。飼っていた愛犬2匹も、一昨年、寿命で死んでしまって。日課だった犬の散歩で外を出歩くことも少なくなっていたので、家にこもりっきりの生活になっていないか心配ですよね」(近所の住民)
いったん実家に戻ってきていた次男の時生も、元の生活に戻った。ひとり暮らしになった柄本だが、最近、同居を始めた女性がいる。
「60代くらいの女性が毎日スーパーの買い物袋を持って柄本さんの家に入っていくんです。タイプとしては角替さんに似ている感じですね。醸し出す雰囲気が、長年一緒にいる夫婦のような感じなんですよ」(別の近所の住民)
柄本を直撃すると──
この女性の素性が気になるところだが、どうやら恋愛関係にある女性ではないようだ。
「劇団のスタッフもしてくれている実妹の佳子さんですね。柄本さんは家事は角替さんに頼りっきりだったので、面倒を見てもらってるみたいです。彼女の四十九日法要が過ぎて落ち着いてきたあたりから、一緒に住んでますよ」(劇団関係者)
角替さんが亡くなって気落ちしていた柄本をひとりにしておけないと、佳子さんから同居を提案したという。
「柄本さんの息子の佑くんと時生くんにとっては叔母にあたるので、過去にはバラエティー番組で時生くんが“親戚のよっちゃん”としてエピソードを紹介したこともありますよ。佑くんと時生くんが年に1回のペースで公演を行っている演劇ユニットを組んだのも、ある脚本を彼女が読んで“2人でやってみたら?”と声をかけたのがきっかけです」(同・劇団関係者)
6月中旬、赤い自転車に乗って帰宅した柄本を直撃した。
─最近、自宅に出入りしている女性がいるそうですね?
「…………」
─その女性は妹さんだとお聞きしたのですが?
「……はい」
と、突然の取材に驚きながらも同居を認めてくれた。ただ、表情にはあまり生気がないように見えた。
後日、佳子さんにも話を聞こうと声をかけたが、驚いたような表情を浮かべながら、
「すみません……」
とだけ言って、家の中に入っていってしまった。
柄本が心から笑えるようになるのは、もう少し先のことなのかもしれない。