オナラの悩み1 オナラもれ

「立った瞬間、くしゃみの瞬間など、不意にオナラが出てしまいます!」

意図しないときにオナラが出てしまう、我慢がきかなくなってしまうというのは、加齢や出産などによる肛門の筋力の低下が考えられます。ごくたまにということであれば問題ありませんが、頻繁に起こって気になるようであれば、筋力の低下を疑って、お尻を締める筋肉(肛門括約筋)を鍛えるトレーニングを取り入れてみましょう」(高野先生、以下同)。

 筋力の低下ではなく、知覚の低下による場合も。「この場合、ガスがお尻付近にたまっていることに気がつかないだけでなく、ガスと便の区別ができないで、便漏れにつながることもあります」。気になる症状が日常的に起こるようであれば、医療機関に相談を。

肛門括約筋を鍛えるトレーニング
人に聞けない…オナラの話 イラスト/上田惣子
人に聞けない…オナラの話 イラスト/上田惣子
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1. タオルをおしぼりのような形(こぶし大くらいが目安)にたたみ、それを肛門に当てて、イスに座る。

2. 肛門から身体の中を通って、頭の上までひもが出ているようなイメージをし、そのひもを上に引っ張り上げる感覚で肛門を締める。このとき、タオルが当たっている場所だけを動かすように意識し、お尻全体や足が動かないように注意する。

3. 2の状態を5秒間キープ。これを5回繰り返す。

オナラの悩み2 回数

「1日に何度もオナラが!多すぎるのではと心配です」

「オナラは1日に10回程度(約1リットル程度)出るのが普通とされています。これより格段に多い日が続くようであれば、口から入る空気量が多くなって、オナラが増えている可能性があります。ゲップやオナラの回数が増え、それが続くようであれば、呑気症も考えられます。また、同じストレスが原因で腸が過敏に動きすぎる場合もオナラの回数が増える原因となります」

 オナラの回数が急に増えたら、ストレスがたまっているという身体からのメッセージかも? リラックスできる時間をもってみて。

オナラの悩み3 ニオイ

「周囲に気づかれるほど臭いオナラが出るのが恥ずかしい…」

「食べたものを大腸内の細菌が分解する際のガスがニオイのもと。前日の食事内容だけでなく、毎日の食生活による腸内環境にもニオイは大きく影響します」

 脂肪分の多い肉を食べたり、お酒を飲むことが多い人は、“残念なオナラ臭”になりやすい傾向だそう。

 逆に「海藻類など水溶性の食物繊維を含むものや漬物、納豆、チーズなどの発酵食品は、腸内環境を整えてくれるので、ニオイの軽減につながります」。食生活だけでなく、ストレスによる腸内環境の乱れもニオイが出る原因に。オナラを我慢することで、別のニオイ問題が勃発することも。

「排出されないガスが血液中に吸収され口臭や体臭につながることもあるので、我慢しないことです」

オナラの悩み4 オナラが出ない

「お腹が張って、オナラを出したいのに、うまく出ません!」

「お腹が張る感覚は、ガスがたまっているサインかもしれません。出したいのに出せないのは、何らかの理由によって腸の動きが鈍くなっていて、ガスがお尻まで来ていない可能性があります。その場合は、ラジオ体操もいいですね。とお腹の張りの不快感が少し和らぎますよ」。

 また、過敏性腸症候群により、実はガスがたまっていないのに、たまった感覚を引き起こしているだけという場合もあり。お腹の張りが続く場合は医療機関に相談を。