姑との関係も良好だった
転落現場の市営住宅から徒歩約10分。築39年の賃貸住宅で、柚希ちゃんは両親と父方の祖母、姉2人と兄1人の7人で暮らしていた。周辺住民によると、昨年の初夏ごろに引っ越してきたばかり。
「近所の家族が昨年6月に自宅前で花火をしていたら、臨月の瞳容疑者が旦那さんと一緒に通りかかって“最近引っ越してきたんです”と挨拶されたそう。お互いに子どもの話をして“一緒のクラスになるかもね”と笑い合ったらしい。仲のいいご夫婦なのに、どうしてこんなことになったのか」(近所の男性)
転居後ほどなくして“令和ベビー”の柚希ちゃんが生まれた。同居する祖母はうれしそうに赤ちゃんを抱きかかえて帰ってきて、「生まれたわ。きょう退院なの」と、ニコニコしていたという。
「とにかく仲のいい家族ですよ。おばあちゃんは嫁さん(瞳容疑者)を気に入っていたし、大事にしていた。いわゆる嫁姑問題は全くなかったはずです」(別の近所の住民)
瞳容疑者には中度の知的障害がある。時折、乱暴な言い方をすることがあり、周囲を戸惑わせることも少なくなかった。柚希ちゃんの父親が仕事に出かけたあとは、姑が子育てや家事を含めフォローしていたようだ。瞳容疑者の知人が語る。
「瞳さんはぶっきらぼうに見えるところがあるけれども、自分なりに4人の子どもに愛情を注いでいた。お姑さんとも何でも言い合える関係だった。柚希ちゃんには障害のあるお姉ちゃんがいて、いつも嫁姑コンビで施設に送り迎えしたり、瞳さんが愛情たっぷりのお弁当を作って持たせてあげていた。事件は信じられない」
瞳容疑者は柚希ちゃんがお腹の中にいるときから誕生を待ちわび、生まれてからも可愛がっていたという。