手洗いに15秒はかけて
では、どのような状況だと危ないのか。
東北大学病院・感染管理室の徳田浩一室長は、
「比較的狭い空間で、空調も十分ではなく、人が集まるところは避けたほうがいい」
と話す。
「屋内であっても、広々とした場所に少人数しかいないのであれば、そんなにリスクはないと思います。逆に狭い場所で話をしたり、盛り上がって声を上げたり、騒いだりするのはリスクになりうる。換気がされているかどうかも大事です」(徳田室長)
厚労省の専門家会議が注意するカラオケボックスやクラブ、クラスター(集団感染)が発生したライブハウスなどは避けたほうがいい。
では、乳幼児を含めて子どもを連れて出かけるとき、どういった場所ならば安心できるのだろうか。
広島県の『女医によるファミリークリニック』の竹中美恵子院長(小児科)は、
「換気の必要がない公園は安全だとは思います。しかし、人が密集すれば飛沫が飛んでいることも十分に考えられますし、公園には遊具などの手すりがあります。
それらを直接舐(な)めることもあるでしょうし、触れた手を舐めることもあるので、遊具に触ったあとはしっかり手洗いやうがいをすることが大切です」
と、母親が目配りしたいポイントを指摘する。人が触ったものを触ることがリスクにつながるというわけ。
前出の徳田室長は、
「手洗いには15秒はかけてほしい。意外と長いんですが、特に指先と指の間を意識してよく洗うようにすればクリアできるはずです」
とアドバイスする。
次のページでは医師への取材をもとに、『行っていい場所・ダメな場所』を20種類のスポットにわけ、危険レベル別に紹介している。一覧表は写真ページにも掲載した。こちらを参考に、長い春休みを過ごしてほしい。