宮田先生のおすすめケアグッズ
歯に付着した細菌や食べかすのかたまりをプラーク(歯垢)といい、放置していると増殖し「バイオフィルム」という集合体に変わって歯にねっとりとまとわりつきます。
「音波歯ブラシには、バイオフィルムを破壊する効果があります。多少、歯と歯肉の間でバイオフィルムが増殖していたとしても、音波歯ブラシを使えば除去できるので、歯周病にはいたらずにすみます」
歯周病がすでに進行してる場合の専門治療『フラップ手術』
プラークや歯石の除去を中心とした基本治療をすれば歯と歯肉はくっつき、歯周ポケットを浅くすることができます。ただし、プラークや歯石が歯周ポケットの奥に入り込んでいる場合は基本治療での改善は難しくなります。
その際に効果的なのが「フラップ手術(歯肉剥離掻爬術)」。局所麻酔をしてから歯肉を切開し、歯根を露出させた状態で歯石などを除去して縫合する手術で、保険が適用されます。手術の手順は以下。
1.局所麻酔後、歯肉を切開する
(取材・文/熊谷あづさ)
【PROFILE】
宮田隆先生 ◎宮田歯科医院院長。歯学博士。1977年、日本大学歯学部卒。明海大学歯学部教授、明海大学病院病院長を経てNPO法人歯科医学教育国際支援機構設立。2016年には「日本歯周病学会・学会賞」を受賞。『歯周病の本当に怖ろしいわけ』など著書多数。