筋トレをしていれば、大丈夫?
「骨も一緒に動いているのでいい影響は与えていますが、動きだけでは振動が加わらないので、刺激をプラスすること。ジャンプが入っているラジオ体操は、骨にも筋肉にもいい運動だと思います」
カルシウムやクエン酸で骨、元気!
骨を丈夫にする大事な栄養素といえばカルシウム。牛乳や乳製品、小魚、小松菜などに多く含まれている。
「カルシウムは吸収が悪いミネラルでもあります。吸収率がいちばんいいといわれる乳製品でも、含まれているカルシウム量の50%くらいしか吸収されず、小魚は30%程度。小松菜は食物繊維が、カルシウムの吸収を抑えてしまうので20%くらいです。
酢やレモンに含まれているクエン酸は、カルシウムを効率的に体内に吸収する作用があるので、一緒に摂取することがポイントです」
また、きのこ類や魚に多く含まれるビタミンDにもカルシウムの吸収を促進して骨を丈夫にする効果がある。
「免疫力を高める効果もあるビタミンDは食べ物からだけなく、紫外線を受けて皮膚からも合成されます。外出できずに、太陽の日に当たることが少ない状況ですが、天気のいい日には庭やベランダに出て15分ほどくつろいだり、たまの買い物では、腕まくりなどして適度に紫外線を浴びるようにしてほしいです。
以前の生活ができるように備えるためにも、家の中でできる運動と食事に気をくばり、骨の丈夫さを維持しておいてほしいと思います」
《かかと落とし運動のやり方》
1.背筋とひざを伸ばして、かかとを上げて、つま先で立つ
2.(1)の状態からかかとを床にドスンと落とす
→1、2を10回、朝昼晩行う
※ひざなどに疾患がある方、骨粗鬆症の診断を受けている方などは無理に行わず、運動する前に医師に相談する。
《オススメ“骨活”レシピ》
◎レモンクリームパスタ
【材料/1人分】
パスタ………………100g、牛乳…………………200ml、きのこ………………50g、とろけるチーズ……1枚、ベーコン……………20g。レモン果汁…………大さじ1と1/2、バター………………10g、にんにく……………ひと片、塩・こしょう………適量、パセリ・粉チーズ…適量
【作り方】
1.きのこはほぐし、ベーコンは1センチ程度の短冊切り、にんにくはみじん切りにする。パスタはゆでておく。
2.熱したフライパンにバター、にんにく、ベーコン、きのこを入れ、きのこがしんなりするまで炒める。
3.牛乳を2、3回に分けて入れ、フツフツとするまで火にかける。
4.細かくしたチーズを加え、溶けてきたらゆでたパスタを加えからめる。
5.レモン果汁を加えて、ひと混ぜし、塩・こしょうで味をととのえる。お皿に盛りつけパセリ、粉チーズをふる。
◎きのこと小松菜のソテー じゃこソースがけ
【材料/1人分】
エリンギ………1パック(100g)、しいたけ………4枚、しめじ…………1パック(100g)、小松菜…………1束、塩・こしょう…適量、レモン汁………適量、ごま油…………適量
(A)ちりめんじゃこ…大さじ6、桜えび……………大さじ8、しょうゆ…………大さじ1と1/2、レモン果汁………大さじ3、ごま油……………大さじ3
【作り方】
1.エリンギは半分に切ってから放射状に6等分に、しいたけは軸を取って、たてに繊維に沿って厚さ5ミリにスライスする。しめじは小房に分ける。
2.小松菜は水洗いし、長さ5センチに切る。
3.フライパンを熱し、ごま油を入れて小松菜を炒める。ひと炒めしたら(1)を加えて、さらに炒め、しんなりとしたら塩・こしょう、レモン果汁をふり、皿に盛る。
4.(3)で使ったフライパンにAのごま油を入れ、ちりめんじゃこ、桜えびをこんがりと炒め、しょうゆ、レモン果汁を加え、熱いうちに(3)にかける。
◎レモンラッシー
【材料/1人分】
牛乳…………150ml、レモン果汁…大さじ2、はちみつ……大さじ1
【作り方】
グラスにすべての材料を入れ、よく混ぜ合わせる。お好みで氷を入れる。※はちみつが含まれています。1歳未満の幼児には与えないでください。
【識者プロフィール】
中山久徳さん ◎骨粗鬆症学会認定医。そしがや大蔵クリニック院長。リウマチ内科医として関節リウマチ・膠原病・骨粗鬆症の診療に従事。全身疾患の臨床経験を生かし身体の全般についても診察。テレビ、雑誌などでも活躍。