三角ゾーン、チークはどうする?

「汗で崩れやすい、額や小鼻まわりの“三角ゾーン”は、特にきっちりと圧をかけながらのせて、圧着させましょう」(長井さん)

 基本的にポイントメイクはその後に行うが、マスクなどでこすれて取れやすいチークは、ルースパウダーの前につけるとより定着する。仕上げに、化粧水をスプレー容器に入れて顔にかけると、メイク持ちがよくなり、エアコンなどによる肌の乾燥を防いでくれる。

 次に、出先でメイクが崩れてしまった場合。すべてをやり直すは大変なので、“三角ゾーン”を中心にしたリカバー法を覚えておきたい。崩れた部分の皮脂と汗をふき取った後、使いたいのがクッションファンデーションだ。

「適度な潤いで肌を整えてくれ、かつカバー力もあるので、お直し用に便利です」

 と長井さん。

 つけた後にベタつかないものを選んで使えば、仕上げのパウダーをのせる必要もない。脂やテカリが気になる小鼻のまわりには、毛穴の凸凹を滑らかにし肌をサラッと整える下地、スキンスムーザーを使うのもおすすめ。

 頭から流れる汗でセットした髪がペタンコになってしてしまったり、ベタつきが気になることもある。そんなときに使えるのがドライシャンプーだ。災害や入院などで洗髪できないときの応急処置のイメージがあるが、夏のヘアのリカバーにも便利。髪の生え際や地肌に使えば、さっぱりとしてにおいもとれる。汗でへたった髪のボリュームを取り戻す効果もある。

 メイクやヘアを直すときは首の後ろを冷やすのが有効。

「女優さんのロケのときなどは、キンキンに冷やしたおしぼりをいくつも用意して、首もとを冷やし、メイク崩れを防ぎます」(長井さん)

 携帯ファンを利用する際は、顔に直接当てると肌が乾燥するので、これも首元に向けて。ミントやハッカなどの香りを周囲に吹きつけてもスッとするのでおすすめだ。

 これらの識者のアドバイスを参考に、猛暑+マスクのこの夏を乗り切ってほしい。