質のいい睡眠によって人間関係も良好に
そこで、身体の力の抜き方のコツを教えてもらった。
「力を抜きたい場所に力を入れ、そのまま5秒ほどキープ。次に一気に脱力します」
この動作を行うことで身体のこわばりが取り除かれる。
全身の筋肉が緩むことで、脱力した、リラックスしている状態になることから深い眠りにつくことができ、睡眠の質もアップするという。
さらに眠る前にお風呂に入り身体を温め、マッサージやストレッチでほぐす。快適な室温、明るさで寝室を整えるとより効果を高められる。
「睡眠は日中のすべてのことに影響していて、眠ることで健康的になり、気持ちも前向きになります。それに美肌効果もあり、きれいな髪も手に入ります」
仕事の集中力もアップし、人間関係もよくなるという。
「睡眠不足だと気持ちもネガティブになります。おまけにイライラするのでケンカもしやすくなる。パートナーに当たりやすい人は、ちゃんと睡眠がとれていないのかもしれないですよ」
いくら米軍式睡眠法を試しても眠れない場合もある。
「例えば、夕方や晩ご飯後にうたた寝をしたり、コーヒーなどのカフェインをとる。寝る直前までスマホやタブレットのブルーライトを浴びていると目が覚めてしまい、効果が期待できません。また、飲酒も寝つきはよくなるかもしれませんが、アルコールによって眠りが浅くなるため、朝まで深く眠れない」
三橋さんによると米軍式は自分でやりやすいようにアレンジすることがポイントだという。
「あおむけでも横向きでも、力が抜けてリラックスできる体勢をとってください。この睡眠法はコツをつかめばどこでも眠れるようになります。最後のステップに進む前に眠ってしまうと思います」
ただし、2分で眠りにつくのはなかなかハードルが高いようにも思える。
「通常2分で眠れるというのは睡眠不足が借金のように積み重なった“睡眠負債”の人が寝落ちするような状態です。ですから、この方法を試して多少時間がかかっているからといって効いていないわけではありません。
2分で眠れない、この方法でも眠れない、とストレスを感じないことが大事です」
効果には個人差がある。しかし、繰り返し、練習をしていくことで徐々に慣れて眠れるようになるのだ。