突然死を防ぐプチ習慣〈前編〉
突然死を防ぐには、血流をよくする生活や食事、運動、呼吸などを取り入れることが第一。血管がみるみる若返っていく習慣の実践を!
【1】 起き上がる前にグーパー運動
朝起きてすぐ激しい活動をしたり、ベランダやゴミ出しなど外の冷気にあたるのはNG。起きたては自律神経がまだ働かないため、冷気で血管が収縮して血圧の急上昇を招き、ヒートショックとなりかねない。
「高齢者の方は、布団の中で軽い運動をしてから行動しましょう。軽い運動には、血管に刺激を与える『グーパー運動』がオススメです。まず両手に力を入れて握る。その状態を10秒キープして、息を吐きながら離す。グーの緊張からパーの脱力で血管が一気に広がり、血流がよくなって自律神経が働き始めるのです」(杉田先生、以下同)
【2】散歩は朝イチを避ける
「ストレスや運動不足の解消にはウォーキングが最適」と杉岡先生。ただし心臓発作の危険を伴う朝は避け、昼以降にお出かけを。
「太陽の光を浴びて歩くのが何よりいい。日を浴びるのはうつ病や神経症の治療のひとつですし、実はコロナ対策にもなります。コロナ予防で大事なのは免疫力の強化。日を浴びると免疫を上げるビタミンDが体内で作られるのです。実際、ビタミンDの多い人はコロナに感染しても重症化しにくいというデータも。日中のウォーキングでスレトス解消&血流はよくなり、気分もリフレッシュし、コロナ回避の免疫力アップと一石三鳥ですね」
【3】コロナのニュースを見すぎない
連日テレビで伝えられるコロナのニュース。感染者数や国の対応に一喜一憂するなど感情を動かされないようにするためには、その支配から逃れる必要がある。
「ストレスがかかるメディアに集中しすぎないことです。コロナの報道を客観的にとらえたりテレビが不安を煽(あお)っても『そういう見方もある』という程度に軽く考える。また、コロナ関連の番組ばかり見ないで、ドラマやバラエティーなど、楽しい番組でストレスを発散させましょう」
【4】間食したいなら“タネ”を食べる
コロナで家にいる時間が長くなり、間食につい甘いものを……となりがち。だが、糖分は血管に炎症を起こすので、とりすぎないように注意しなければならない。
「間食には“タネ”がオススメです。例えば、かぼちゃや亜麻という植物のタネ。タネにはミネラルなどの栄養素が豊富に含まれています。食べすぎはよくないので、軽くひと握りほどの適量をつまんでください。タネだけでなく、木の実のナッツもオススメですよ。ただし、食塩つきや油で揚げているナッツではなく、健康効果の高い素焼きのものに限ります」
【5】呼吸は“セブン-イレブン”で
自律神経は血管の働きをコントロールする司令塔。過剰に緊張させないようにしなければならず、そのための簡単な方法が深呼吸だ。
「深呼吸は高ぶった自律神経を落ち着かせてくれます。海外の医師が推奨する『セブン-イレブン呼吸』を実践しましょう。これは、7秒かけて息を吸い、11秒かけて息を吐くというもの。自律神経は息を吸うときに活動モードの交感神経、息を吐くときは休息モードの副交感神経が働きます。吐く時間を長くとることでリラックス効果が高まり、血管の緊張も解くのです」