【検査】リスクを調べる検査は40代から

「脳梗塞のリスクを調べる検査は3つ。今回行った脳のMRI検査、ほかに頸動脈(けいどうみゃく)エコー、心電図です。脳梗塞は若くても発症リスクがあるため、40歳になったら検査を始めて。特に両親のどちらかに脳動脈瘤(りゅう)または脳卒中の既往歴があるなら早めが大事です」

 と語るのは、脳外科医で新百合ヶ丘総合病院院長の笹沼仁一先生。

 MRIは脳の血流状態、エコーは頸動脈の動脈硬化、心電図は不整脈を調べる検査だ。

「頸動脈に動脈硬化があると、脳梗塞のリスクが高まります。MRIでわかるので、40代からはエコーと並行して行って。心原性脳塞栓症が増える60代以降の方は心電図を受けてください」(笹沼先生、以下同)

 今回、編集Y(40代)と記者M(50代)が脳ドックにトライ。初のMRIで怖がって大騒ぎした2人の検査結果は……。

「MRI画像で小さな白い斑点があるのは血流が悪くなっている部分です。白い斑点の中に黒い点がある場合は、小さな脳梗塞を起こした痕です。今回、検査した2人にはそれらの異常は見られませんでした」

 安心してMRIの恐怖が吹き飛ぶ編集Y。この病院では血管を明瞭に画像化する“3テスラ”という高性能なMRIを使用し、頸動脈の動脈硬化もわかるという。

「2人とも頸動脈の狭窄(きょうさく)もみられないので、動脈硬化の心配も今のところありません」

 またまた安心!!

「異常がなければ5年後、血流の悪いところや小さな脳梗塞があった方は1〜2年ごとに検査を行うといいでしょう」

 高血圧、糖尿病、生活習慣病、遺伝リスクがある方は特に検査が大切。結果に安心した編集Yは急に“祝杯あげねば”とイソイソ……。

「検査結果に気を緩めずに! 5年後、10年後の健康は今の生活習慣にかかっています」

“何かあるかも”といたずらに不安がるよりは、まずは検査してみるのがおすすめだ。