《寝る前と朝起きた時に吸うっていうのが私のサイクルとしては最適ですね》
言葉の主は、平成の大横綱・貴乃花。“吸う”というのは、一見電子タバコのような機器だが、出るのはニコチンではない。なんでも発生しているのは“水素”だという。
「水素吸引器は、新たな“健康グッズ”として近年さまざまなメーカーが発売しています。数年前に水素水が流行しましたが、吸引器はたった数分の吸引で、水素水何リットル分もの水素が摂取できるといいます。謳う効果は、リラックス効果、脳のストレス軽減、脳の活性化といったところです」(美容ライター)
最新と言うべきか、手を変え品を変えと言うべきか、そんな健康機器の“広告塔”を現在、貴乃花が務めている。
「水素水サーバーの販売など長年“水素関連”事業を手掛ける会社のCMやホームページに登場。“愛用”し、“絶賛”しています。こちらの会社は貴乃花さん主催の相撲教室に協賛するなど、付き合いの長いタニマチ的な存在ですね」(相撲ライター)
横綱・日馬富士の暴行事件をきっかけに、結果的に引退届を提出、貴乃花の“廃業”に発展した騒動は2018年のこと。以降、無類の強さを誇った大横綱の姿を、角界で見ることはない。平成の大相撲人気の最大の要因といえる、30年前の“若貴ブーム”の片割れである兄は一方……。
貴の居ぬ間に若が相撲界に
「3代目若乃花である花田虎上(まさる)さんは、引退後は芸能活動やさまざまな事業など角界とは距離を取ってきました。しかし現在はウェブテレビではありますが、相撲中継の解説を務め、相撲雑誌でコラムを執筆するなど“相撲仕事”が増えています」(同・相撲ライター)
相撲道に邁進してきた弟は、角界から離れ、芸能界などで活動し角界から離れていた兄が、現在は相撲の仕事をしている。現役時代や引退後の両者のイメージや仕事内容は完全に“逆転”している。
長年、若貴兄弟を見続けてきた、芸能ジャーナリストの佐々木博之さんは、2人の現役時代について次のように話す。
「世間のイメージと同じく、貴乃花さんはストイックで相撲一筋。相撲以外には目もくれない。当時、自宅とは別に借りていたマンションの屋上に、極秘練習用の“土俵”を作っていたというくらいですからね。
一方、虎上さんは引退後、アメフトや飲食店経営などに進んだ。“相撲に強い思い入れはなかったのでは?” と、実は一度本人に直接聞いたことがあるのです。具体的には言えませんが、返ってきた答えからそれほどでもなかったのかなと感じました。強い弟に引け目を感じていた部分があったのかもしれません」