今年79歳の村上祥子さんは、自他共に認める「元気すぎる料理研究家」。500冊以上の著書があり、現在も大学で教壇に立ちながら、レシピ開発やテレビ・雑誌の仕事で多忙な日々を送っている。

「子どもたちも独立し、今や私もおひとりさま暮らし。これまでと同様に、健康な身体で仕事を続けるためには、『カンタン、手抜きでいい』、けど『必ず食べる』ことが重要なんです」(村上さん、以下同)

コンビニには自分のためのごちそうがいっぱい!

 そこで注目したのがコンビニ。1個単位が1人1食分で、ほぼすべてが調理ずみ。だからすぐに食べられる。さらに主食、主菜、副菜、汁、鍋物とバリエーション豊富な品ぞろえ。しかも、時間を問わず買い物できる!

「私たち料理家はレシピ内で、『玉ねぎ4分の1個(みじん切り)』とさらりと記しますが、1人や2人分のために野菜を細かく切るのは、面倒という人も多いですよね」

 また、キャベツを1個購入して、1食分使った残りは冷蔵庫でそのまま眠っているという食品ロスの問題も。

コンビニで食事をすませることに、後ろめたさを感じるシニアの方もいらっしゃいますが、大切なのは“選び方”。うまく使えば、栄養バランスバッチリの食卓が、無駄なく簡単に完成しますよ

 生活習慣病の予防・改善の栄養指導も続ける村上さんに、コンビニ食材をメインに使ったレシピとコツを教わった。

コンビニ食材を選ぶコツ3分野のチョイス!

 まず、栄養バランスのいい食材の選び方は、

A エネルギーとなる炭水化物など
B 身体の機能を調整するビタミン・ミネラル・食物繊維・ファイトケミカル(※)
C 身体をつくるタンパク質など


※ファイトケミカルとは、野菜や果物など植物しか作り出せない天然の成分で、がん予防、メタボ改善、アンチエイジング効果などさまざまな機能を持つ。

 このABCを下のように3:2:1で組み合わせる。

コンビニにはこれらの食材が豊富にあり、さらにカロリー表示まであって便利。使わない手はありません」

【バランスのいい組み合わせルール】

A:B:C = 3:2:1

A 炭水化物など
B ビタミン・ミネラル・食物繊維・ファイトケミカル
C タンパク質など

■エビチリ温玉添え

【材料】
海老チリソース1パック(156g) 
温泉卵1個
きゅうり(小さめの乱切り)1本

【作り方】
器にきゅうりをのせ、電子レンジで温めた「海老チリソース」を上にのせて、「温泉卵」を割り落とす。