介護にもある公的な保険制度

 ところで、ズバリ介護ってどれくらいお金がかかるものなのでしょうか?

太田 これは本当に「いくらかかるか」ではなくて「いくらかけられるか」なんです。医療と同様、介護にも公的な介護保険制度があって、介護費用の自己負担が抑えられる仕組みになっています。親の資産と年金、介護保険の範囲内で介護をすると決めておけばなんとかなりますよ。

綾菜 そう聞くと安心しますね。実は、私の友人の親が認知症になって、親にも自分にもお金がないと相談されたんです。いろいろと調べてみると、利用できる公的制度もあるようなので、まずは地域包括支援センターに相談してみることをすすめました。

太田 それはよかったです。親御さんが住民税非課税世帯であれば、介護費用をかなり低く抑えられます。特別養護老人ホームに入ることになっても、月5万~6万円ですむ場合がほとんど。利用できる制度については、各自治体で発行しているパンフレットなどを参考にしましょう。

※次回は太田さんと遠距離介護について語ります。

【最近の加トちゃん家】

 結婚記念日にスタッフさんから素晴らしいお花をいただきました。花瓶に生けて玄関に飾るとホテルのロビーのような華やかさ。幸せです。そういえば、加トちゃんにも100本のバラをいただいたことがありました。それは涙を流し感動した8年前の結婚記念日。懐かしいです……。でもマネージャーさんがすべて選んだと後で知りました(笑)。

PROFILE●加藤綾菜(かとう・あやな)●1988年4月12日生まれ。2011年に加藤茶と結婚し、45歳の年の差婚で注目を集めた。夫を支えるため介護を勉強。「介護職員初任者研修」(旧ホームヘルパー2級)、「介護福祉士実務者研修」(旧ホームヘルパー1級)を取得。TWIN PLANET所属。

今回対談いただいたのは……●太田差惠子さん●介護・暮らしジャーナリスト、NPO法人 離れて暮らす親のケアを考える会パオッコ理事長。AFP(日本ファイナンシャル・プランナーズ協会認定)。長年の取材活動で得た豊富な事例を基に、「遠距離介護」「介護とお金」などさまざまな情報を発信している。

《取材・文/中村裕美(羊カンパニー)》