善玉酵素の働きを最大化2
「豚肉」×「わかめ」で残暑バテ解消!
エネルギーを作るビタミンB1
まだ暑い日が続くが、夏バテ対策にも酵素が役立つという。夏バテの原因のひとつは、屋外と屋内の温度差による自律神経の乱れ。交感神経が活発になりすぎてエネルギー消費が増し、だるさや疲れを感じてしまうのだ。
私たちは、糖やタンパク質、脂質をエネルギーに変えているので、夏バテ対策には栄養バランスのいい食事をとることが大切だが、特に意識してとりたいのはビタミンB1だ。
「食事から摂取した栄養をエネルギーに変えるのに、さまざまな酵素が働いていますが、なかでも重要なのは、ピルビン酸脱水素酵素などです。この酵素はビタミンB1を必要としているのでビタミンB1を意識して食べるのがおすすめ。豚肉やうなぎ、レバー、大豆製品などに多く含まれています」
また、玉ねぎやニラに含まれるアリシンは、ビタミンB1の吸収を約10倍に上げてくれるので、ビタミンB1を含む食材と組み合わせて食べたい。
「さらに、汗をかくとミネラルが不足しがちになりますので、夏バテ対策には海藻などのミネラルが豊富な食材も大切です」
食欲が出なくなりがちなときこそ効率よく食べ合わせて、残暑を乗り切りたい。
残暑バテ対策の食べ合わせ
酵素の働きをよくしてエネルギー増!
(ビタミンB1を含む食材例)豚肉、うなぎ、レバー、玄米、大豆、落花生×(ミネラルを含む食材例)海藻、乳製品、バナナ、いも類
おすすめレシピ:さっぱり味で暑い日でも箸が進む!豚しゃぶわかめサラダ
※材料/2人分
●豚ロース肉しゃぶしゃぶ用…140g
(豚肉に多く含まれているビタミンB1の助けを借りて善玉酵素がエネルギーを作り出す)
●玉ねぎ…1/2個
(玉ねぎの香りのもとであるアリシンでビタミンB1の吸収を約10倍にアップ)
●わかめ(塩蔵)…40g
(わかめは発汗によって失われがちなミネラルが豊富)
●トマト…1個
●レタス…3枚
●A[ポン酢しょうゆ…大さじ4、ごま油…小さじ1]
※作り方
1 玉ねぎは薄切りにして水にさらす。レタスは細切りにする。わかめは水洗いしたあと、3~5分ほど水に浸し、水けをきって食べやすい大きさに切る。トマトはくし形に切る。
2 豚肉はたっぷりの湯に1枚ずつ広げ入れ、火が通ったらザルにあげて水けをきる。
3 ボウルにAを入れて混ぜ、水けをきった玉ねぎとわかめを加えて混ぜ、なじんだらレタスも加えてさっと混ぜて器に盛る。トマトと2の豚肉をのせる。
〜Point〜
豚肉は約80度の湯でゆでると、肉汁が出すぎず、しっとりやわらかな仕上がりに。
教えてくれたのは……國澤純さん ●国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 ワクチン・アジュバント研究センター センター長。國澤さんの著書『善玉酵素で腸内革命』(主婦と生活社刊)では、酵素の働きを最大化して健康効果を高める新しい食べ方を詳しく紹介している。
〈取材・文/保田真代 レシピ/金丸絵里加〉