思わず誰かにLINEしたくなる! 知って楽しい、おもしろ雑学を2つ紹介。今回は、刑事ドラマの取り調べシーンでよく見た「カツ丼」の真偽と、つまようじの持ち手に溝がある理由について。

実際の取り調べ事情

【Q】警察の取り調べってドラマみたいにカツ丼が出てくるの? 【A】任意の取り調べに限り、自腹で食べることができます。

 ひと昔前のテレビの刑事ドラマでは、犯人が取り調べ中にカツ丼を食べるシーンをよく見かけた。実際に、取り調べのときにカツ丼を食べることはできるのだろうか。約20年の刑事経験を持つ、一般社団法人日本刑事技術協会代表理事の森透匡さんに話を聞いた。

「テレビドラマのように、被疑者の取り調べ中に警察側がカツ丼を出すことはありません。自白を引き出すためではないかなど、供述の信頼性が疑われてしまうので、カツ丼に限らず、コーヒーやタバコなども提供することが禁止されています」

 ただし、強制ではない任意の取り調べの場合には、刑事の許可が下りれば自腹で出前をとってもらうことは可能だ。カツ丼のシーンは、まったくありえないわけではなかったのだ。

「ただ、もし仮に取調室でカツ丼をガツガツ食べるような被疑者がいたとしたら、私はその人物は“シロ”だと思います。長年の刑事経験から言うと、取り調べられている犯人は何ものどを通らないほど追い詰められている場合がほとんどですから」(森さん、以下同)

 だとすると、そもそもなぜテレビドラマで犯人はカツ丼を食べているのか。

「昔はカツ丼といえば贅沢品で、最高のごちそうでした。そのため、罪を犯した犯人にカツ丼を食べさせるシーンは、刑事の温かな人情味がドラマを見ている人にわかりやすく伝わるので、小道具としてよく使われたのだと思います」