「米、豆、いも」を食べるのがポイント
では、炭水化物の中で何がおすすめなのか。それは「昔から日本人が主食として食べてきた米、豆、いも」とのこと。
これらの中には難消化性でんぷんだけではなく、「難消化性タンパク質」が含まれていることにも注目したい。
「善玉菌が生きていくためには、人間と同じようにタンパク質も必要なんです。その点からいっても米、豆、いもがおすすめです」
それらを食べるときのポイントがあるという。
「その3つ全部を食べないといけないかというと、そうではなく、3つのうちで自分が好きなものをより意識して食べることが大事ではないかと思います。善玉菌は私たちが食べたものだけをエサにしていますので、私たちが普段からたくさん食べているものを自分の腸にいる善玉菌も好きだと考えたほうが合理的です。
なので、お米があまり得意ではないという人は、いもや豆でもいいと思います。意外にいろいろな料理があるので、飽きずに食べられると思いますよ」
親のかたきのように言われることもある炭水化物。しかし、実は腸内環境改善やひいては肥満対策にも不可欠なものだ。
炭水化物を一切食べないといった極端なダイエットは、自分の健康のためにやめるべきなのだ。
●好きな炭水化物を食べて健康的にやせる!
(1)画像の中で、あなたがよく食べている炭水化物は何?
(2)選んだものを意識して、適量を食べるようにする。
□お米→チャーハン・巻き寿司・リゾット
玄米もいいが、腸に負担がかかるので、便秘や下痢などの不調があるなら白米のほうがおすすめ。
□いも→焼きいも・フライドポテト・ポテトサラダ
焼きいもはいまはやりのねっとり系のものより、でんぷんが多く含まれているホクホク系がおすすめ。
□豆→どら焼き・枝豆・豆カレー
豆というと大豆を思い浮かべがちだが、あずきや枝豆だってOK。ただし、あんこの食べすぎは要注意。
南田公子さん……農学博士。アテリオ・バイオ株式会社取締役専務。乳製品アレルギーの人でも安心して飲める「ライラック乳酸菌」を開発。またDr.リラ子として腸内細菌についての情報をブログで発信中。
金丸絵里加さん……管理栄養士、料理研究家、フードコーディネーター。誰もが家庭で、楽しくおいしく健康管理ができる料理を、テレビや雑誌など、さまざまなメディアを通じて提案している。レシピ本多数。
〈取材・文/八坂佳子〉