阿部流おそうじ順路

 家の中の片づけは比較的狭い空間、さらには目につきやすく片づけた達成感を感じられるところから始めてみましょう。次に難易度が高い場所の片づけを成功させてモチベーションを上げよう!

STEP1. 玄関

【玄関に置く靴の数は、家族の人数+1足に】

「最初に玄関を片づける理由は2つ。1つは、玄関が散らかっていると『帰宅したときにグッタリと疲れてしまう』とおっしゃる方が多いということ。もう1つは、ほかの部屋に比べて狭い空間なので、片づけやすいという点」

 5分でできる玄関の片づけでおすすめなのが、たたきに置く靴の整理。

「たたきに置く靴の数は、家族の人数+1足に。それだけで玄関全体がスッキリとした印象になります」

 また、履かない靴を処分することも大切。

ベストな方法は、下駄箱の靴を全部出して履いていない靴を手放すというやり方。時間をかけずに行うなら、しばらく履いていない靴を1足、5分かけてチェックして処分してみて」

 また、下駄箱の中には年代物がしまわれていることも。

社会人になったお子さんが学生時代に履いていた靴や縄跳びなどが下駄箱から出てくる方はたくさんいらっしゃいます。また、玄関に置いてある“置物”は長年置いたままだと風景の一部になってしまうもの。こうした年代物も処分して、新しい風を取り入れていきたいものです」

〜まずはコレ捨て!〜
●履かなくなった靴

●使わなくなったグッズ(縄跳び、ラケット、ボールなど)

●年代物の「置物」

阿部さん宅の玄関のたたきに置いてあるのは、家族3人分の靴とサンダルのみ
阿部さん宅の玄関のたたきに置いてあるのは、家族3人分の靴とサンダルのみ
【写真】超スッキリ! 阿部静子さんのクローゼット

STEP2. クローゼット

【賞味期限を決めて、着ない洋服を手放す】

 阿部さんの片づけメソッド講座の参加者たちがいちばん悩んでいるのが、クローゼットの片づけだ。

「洋服の数を減らすと管理がしやすくなり、服を選びやすくなります。収納の前には、洋服を手放す作業をすることが大切です」

 整理のプロ阿部さん宅のクローゼットはというと、

冬服でいえば、デイリーで着るスカート、ニット、カーディガンは3着ずつのみ。この数少ないお気に入りをガンガン着ます。欲しい服があると、今あるラインナップと入れ替えを考えて、1枚買ったら1枚処分。これで服が無駄に増えることはありません。たっぷり着てシーズンが終わるころに手放す服も多いのですが、服選びで迷うこともなく朝の時短にもつながります」

 おしゃれも楽しみたい人には、用途別でまとめておくことも小ワザのひとつ。

私も、デイリーのもの以外に仕事用の服もありますが、用途別にまとめているので管理しやすいです。選ぶのもラクで、また衣替えもラク

 そのためには、今あるものの処分から。洋服の取捨選択の際におすすめなのが“鏡の前で洋服をあててみる”こと。

「実際に着てみるのがいちばん効果的なのですが、難しい場合は鏡の前であててみてください。“似合わなくなった”と感じたものは手放して」

 さらに、よくあるケースというのが“やせたら着ようと思っている服”をため込んでしまうこと。

「やせたら自分のご褒美に新しい服を買う方が実は多いのです。そう考えると、後生大事に持っているより、さっぱりと処分を」

 また、“洋服の賞味期限”を決めることも効果的な方法のひとつ。

「“3年着ていない服は手放す”など、目安を決めます。人によっては、賞味期限が10年でもいい。“10年着ていない服なら手放してもいいかな”と納得して処分することができます」

 ちなみに、楽しい思い出が詰まった服をすべて手放す必要はないとのこと。

「ただ、着ていない服に場所を取られ、選ぶときに邪魔をされていると思ったら、やはり数をグッと絞ることも必要。デイリー使いには、特にお気に入りの服を種類ごとに3着だけ厳選して残すなど、残す服の数を自分で決めておくこともおすすめです

〜まずはコレ捨て!〜
●3年以上着ていない服

●やせたら着ようと思っている服

●傷んでいる服

阿部さんのシーズン中の服はこれで全部。数が少ないので管理しやすいという
阿部さんのシーズン中の服はこれで全部。数が少ないので管理しやすいという