「江戸が東京という名前に変わったり、それこそ銀行とか、いまの時代を生きるうえでなじみのある言葉がどんどん飛び交い始めていて。“普段、何げなく使っているものが、こういうふうに生まれてきたのか”と僕自身も楽しみながら栄一を演じています」
明治編に入り、ますます盛り上がりを見せる『青天を衝け』(NHK総合)。昨年7月のクランクインから1年以上続く撮影もいよいよクライマックスに向けラストスパート。ひとりの人間をここまで長く演じてきたことで、とても貴重な経験ができたと話す。
吉沢亮「無意識に栄一になっている」
「ずっとここまで役を生きてきたから、もう身体に染みついているというか、意識しなくてもスッと栄一が出てくるんです。
役のオンオフを意識して切り替えができるタイプだと思っていたんですが、NHKに来てスタジオに入り、セットに入った瞬間、しゃべり方とか無意識に栄一になっている。こんな経験ないですし、大河ならではじゃないかなって思います」
物語は、栄一が明治政府を辞め、銀行の総監役に。今後もひと筋縄ではいかない強力なライバルたちと競い合いながら、日本の発展を目指していくことになる。
「明治編もみんなキャラが濃いですからね。それこそ三野村さん(イッセー尾形)とか出会ったときから“何だこの人は!”って感じでした(笑)。
いままでは栄一が変人で、周りが振り回されていた感じだったと思うんです。明治に入ってからは変人ばかりで、逆に栄一が振り回されることが多くなってきている。
でも、実業界に入って、ここからが栄一の本領発揮だと思うので、そこを楽しんでいただければと思います」