「はい」「いいえ」回答の理由

 さらに、賛否の理由も尋ねてみた(回答は複数選択可)。「はい」と答えた人の中で最も多かったのは「感染を防ぐ効果がある」で65回答。

「感染防止効果が期待できるうえ、万が一感染しても、できれば軽い症状ですませたいから」(東京都の男性=52)などと、重症化リスクを下げられる効果に期待する声も多く、46回答が集まった。

 一方、「いいえ」と答えた人の中では「副反応・副作用が心配」が16回答で最多。「将来的な副作用が気がかり」(北海道の女性=47)といった声のほか、「長期的な安全性が確立されていない」(東京都の男性=39)などと安全性を懸念する意見も目立つ。

 実際のところ、コロナワクチンにはどの程度の効果が見込めるのだろうか?

「アルファ株やデルタ株に比べると、現在蔓延しているオミクロン株に対するワクチンの効果は感染予防、発症予防という点で、やや劣るのは確かです。発症予防は6~7割ぐらい。とはいえ重症化予防の効果は9割ほどありますし、高齢者や基礎疾患のある人にとって欠かすことのできないワクチンであることは間違いない」

 安全性についてはどうか? 村上さんが続ける。

「モデルナ製ワクチンを接種した若い男性の中に心筋炎を発症する人が現れ、問題になりました。しかし、5~11歳の子どもが接種するのはファイザー製のワクチンだけです。

 また、すでに5~11歳に接種をしているアメリカでは、コロナワクチン接種後に心筋炎を発症した人は非常に少ない。おそらくワクチンの投与量を大人の3分の1に減らしているからでしょう。発症した人も、すでに全員が回復しています」

 今回のワクチンも大人の3分の1に減らした量が投与されるため、副反応の現れ方も大人とは変わってくるという。

子どもの場合、副反応で発熱する割合が臨床試験では10%を切っています。倦怠感を感じる割合は4割ほど。大人と変わらないのは『局所反応』といって、注射を打ったところが痛んだり腫れたりする副反応。大人と同じぐらいの割合で起きるでしょうが、1日か2日で治まります」(村上さん)