パチパチギューまぶた体操

〜ドライアイの人に足りないのは水分ではなく実は脂。現代人の目の悩みに“目の筋トレ”を!〜

目を覆う“脂の膜”が乾燥を防いでいた!

 目薬を何度さしても乾き目が治らない。その悩みに応えてくれるのはドライアイ外来を持つ有田玲子先生だ。

「目の乾きを防いでいるのは、涙に1%含まれている脂でできた膜。ドライアイの85%はその脂不足が原因だとされています」(有田先生、以下同)

 この脂はマイボーム腺というまぶたにある組織から、まばたきの刺激で出てくる。ところが、まばたきが正しくできないと、目の脂が不足してしまう。

 例えば、まばたきの頻度は通常は1分間に約20回だが、パソコン作業中は約4回と5分の1に。また、まばたき時に、きちんとまぶたを閉じきれていない人も増えているという。

 解決にはまぶたを動かす筋肉を鍛える体操が効果的。先生の患者さんの多くは3日で目の乾きが改善してくるとか。

「私が効果を実感するのは、この体操をサボってパソコンに没頭したとき。てきめんにドライアイになりますから(笑)」

◆やり方◆

(1)2秒間目を閉じる

(2)軽く2回まばたきする
 上まぶたを下げて目の上の筋肉を鍛える

(3)ギューッと2秒間目を閉じる
 目のまわりにシワができない程度に

(4)パッと目を開いてまぶしい目をする
 下まぶたを上げて目の下の筋肉を鍛える

(5)「キツネの目」をして閉じようとする
 上まぶたを固定して下まぶたを上げて筋トレ

実践の目安:1日3回以上、パソコンや携帯電話の使用中は1時間に1回

PROFILE●有田玲子 先生●眼科医として、特にドライアイや涙の機能不全に対する治療・研究で成果を挙げている。著書や動画配信などによるわかりやすい説明が好評。