女性たちの心に寄り添う産婦人科医が語る、60代を謳歌する“元気の源”「熟年離婚、卒婚も全然アリ」ラクになれる生き方とは

医学博士・産婦人科専門医、高尾美穂先生（撮影／馬場わかな）

【画像】「生きづらさを感じたことがある女性」驚きのアンケート結果

医学博士・産婦人科専門医、高尾美穂先生（撮影／馬場わかな）

「閉経してもまだ人生折り返し地点。別の生き方をするのもアリ」と高尾先生

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「生きづらさを感じたことがある女性」のグラフ

　健康や体調、今後のお金、夫との関係、これからの生きがいなど、60歳の声が聞こえてもなお、悩みや不安は尽きないもの。

「今の60歳くらいの方は、良妻賢母を求められた最後の世代だと思います」と話すのは、産婦人科医の高尾美穂先生。

「良妻賢母であろうとする裏側には、我慢があったはずです。体調に関する我慢もそのひとつで、多くの女性は生理痛やPMS（月経前症候群）、更年期障害といった女性特有の不調を我慢していたのではないでしょうか」（高尾先生、以下同）

　女性特有の不調は女性ホルモンの変化によって生じる。

「女性ホルモンのひとつであるエストロゲンは、35歳ごろを境に徐々に減少しはじめ、50歳前後で分泌がなくなり閉経します。閉経後の5年ほどは不調が現れやすくなりますが、60歳を迎えるころには女性ホルモンの揺さぶりから解放されます。私は60代って人生でいちばん、自由な年代だと思っているんです」