食べない習慣で細胞を元気にし、がんを抑制
青木先生が注目したのは“食べない時間”だ。
「12時間以上空腹だと『オートファジー』といわれる“細胞のお掃除”が行われることがわかっています。
エネルギー産生が増え、がんの原因となる活性酸素を抑制。免疫細胞も元気になると考えられています」
細胞のがん化は、遺伝子のコピーミスといわれている。断食をすることで、コピーミスが少なくなり、がん細胞が生まれてくるのを抑制する。
「さらに消化で負担がかかっていた内臓が休まり、さまざまな不調がリセットされます」
食べない時間は、胃や腸における消化吸収を考えると16時間が適切だという。
「1日3食の習慣は、内臓に負担をかけています。人類は長い間、飢餓状態にありました。日本で1日3食が習慣化したのは江戸後期から。生理学的に人間の身体は対応できていないのです」
がん予防にはもちろん、がんの治療後、再発予防にも適している16時間断食法。1日の中でどこか1食を抜くだけでいい。
ただダイエット効果が高いので、肥満度を示す※BMIが16以下の人は行わないこと。目安としては身長160cmなら体重40kg以下の人だ。
「私は朝食を抜いて、午後1時半ごろ昼食をとり、夜8時ごろ夕食をとります」
朝昼夜、どの食事を抜くかは、それぞれのスケジュールに合わせてよい。