選ばれるための心がけ
3年前には『選ばれる女におなりなさい デヴィ夫人の婚活論』(講談社)というタイトルの本を出版した。
「選ばれた女性たちがいったいどういうことをしているのか、みなさん興味を持たれるのではないかなと思い、新刊では具体的に何をしているのかを教えてさしあげよう、と。“選ばれる女性は、みなさんが気づかないような、こういうことをしてらっしゃるのよ”と伝えたかったんです。そういうことを書いているうちに、結果的にマナー本になってしまいました」
人生で重要なシーンは数多あるが、女性が特に意識してほしいのが結婚だという。
「女性の本能は、結婚して子どもを産むことだと思っています。“私は結婚なんか望んでいません”っていう人がいるけれど、精神的にも肉体的にも、女として生まれたら妻となって母になる経験をしていただきたいのです」
なかなか出会いがなく、結婚を思い描くことができないと嘆く女性も多いが……。
「“いい男性がいないから”“仕事をしていて交際する機会がなかった”といって結婚を諦めるのは、負け惜しみだと思います。自分に対しての言い訳。“仕事が好きでたまらない”っていう人もいるかもしれませんけど、それは一種の洗脳ではないのでしょうか。仕事でも喜びや達成感はあると思いますが、それと“女の喜び”は全然違いますからね」
“選ばれる”ためには、普段からの心がけが大切だ。
「わたくしは、幼いころから“いまだかつて歴史上にいなかったような存在になって名前を残したい”と思っておりました。そのために、自分ができることはすべてしました。願って努力すれば叶うんです」
子どものころから、とてつもなくスケールの大きい夢を抱いていたのだ。年月を経た今も、“選ばれる”ための努力を続けているのだろうか。
「今は人生100年の時代ですから。50歳のときに、100歳以上の人が4600人いるというニュースを偶然見て、“あと50年生きられるんだ”と衝撃を受けました。そこから“新しく生まれ変わろう”と思って。それまではスカルノ夫人といった“建て前”がありましたが、自分が言いたいことや行動したいこと全部をやると決めました。
誰にも遠慮せず完全に独立した人生を送りたいと思い、105歳まで生きるという目標を掲げたんです」
1世紀を超えて生きようと決意したのだが、しばらくして目標をさらにアップ。
「あるお坊さんに“人間の煩悩は108あるから、105歳といわず108歳まで生きなさい”と言われました(笑)。あと25年半ありますが、今は100歳以上の人が9万人以上いるし、現代の医学であれば夢ではないなと思ってます。50歳のとき、“あと50年生きられる”と気づいてからは、今までのミスや過ちをとことん活かして新たな人生を生きられるようになりました。“もう60歳だから”ではなく、“まだ60歳”と思うべきなんですよ。“私はもう年だから”と、挑むことがなくなったら本当に老いてしまうと思っています」