今、かゆいときに使える目薬とは

 ずばり、いちばんおすすめの成分は「ケトチフェンフマル酸塩」だという。

「ほかにも、クロルフェニラミンマレイン酸塩といったかゆみ止めの成分もありますが、この効果は限定的です。市販の目薬でかゆみに効果的なのは『ケトチフェンフマル酸塩』という成分です」

 商品名としては、『ジキナAL点眼薬』や『アイリスAG』などだ。ちなみに、ヒスタミンの発生を止める目薬は、もっと早い時期に使えば意味があるということだろうか。

「そうです。例えば、『アシタザノラスト水和物ヒスタミン』というヒスタミンの発生を抑える成分の入った目薬は、かゆみが出る前に使用すれば効果的です。また、ヒスタミンの発生を抑える成分と働きを邪魔する成分の両方が入っている目薬もありますが、これは、かゆくなり始めに使うのが最適です」

『ジキナAL点眼薬』(左・富士薬品HPより)と『アイリスAGユニット』(大正製薬HPより)
『ジキナAL点眼薬』(左・富士薬品HPより)と『アイリスAGユニット』(大正製薬HPより)
【写真】医師がオススメする成分が入っている2つの市販目薬

 両方の成分が入っている目薬があるなら、それがいつでも使えてベストなのでは?

「実は、その目薬に入っているかゆみを抑える成分は効果が弱いものなんです。いちばん効き目のあるケトチフェンフマル酸塩という成分が入っている目薬のなかで、ヒスタミンの発生も止める成分が入っている市販薬は現時点ではありません。いまかゆくて目薬で症状を抑えたいときは、ケトチフェンフマル酸塩が入っている目薬を選びましょう」

「かゆみに効く」と書かれている目薬の多くは1000円以上する。かゆみに効かない目薬を買ってしまってはソンだ。パッケージに書いてある成分をよく確認したい。