目次
Page 1
ー 注意したところ“自衛のために録音しますね”
Page 2
ー ガラスのハートの持ち主だと思って注意しよう
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ー “給料に見合う以上の仕事はする必要がない”

 多くの企業で新入社員が働き始める時期。笑顔で元気に挨拶して、仕事を覚えようと一生懸命で、先輩社員とのコミュニケーションをとろうとする……。そんな新人がいる一方で、先輩社員を困らせるモンスター新人も。こちらの想像を超えるびっくり行動に頭を抱えた経験のある人も多いのでは。そこで、全国1000人の男女に「あなたが出会ったモンスター新人」を調査。なぜそんな行動をするのか? どんな原因が考えられるのか? ジェネレーションギャップだけでは片づけられない要因を探った。

 4月に入り、街や駅などで初々しいスーツ姿を見かける機会も増えた。しかし、爽やかに闊歩するフレッシュマンたちを尻目に、まるで“人狼ゲーム”のように疑心暗鬼になっている人々も……。

注意したところ“自衛のために録音しますね”

昨年入ってきた新入社員のひとりがとんでもない“モンスター”でした。入社後すぐに社内で問題を起こし、会社を散々罵倒したあげくそのまま何も言わずに辞めていきました。今年の新人は大丈夫だろうかと、正直不安です」(35歳・エンジニア・男性)

 後輩たちを温かく迎え入れたいと思う反面、一部の“モンスター新人”に頭を抱えた経験のある先輩社員は少なくないようだ。そこで今回は、全国1000人の男女に「あなたが出会ったモンスター新人」についてのアンケートを実施。

 寄せられたエピソードを、Z世代の若者文化に詳しいメディア研究家の衣輪晋一さんとともに見ていきたい。まず、今回最も多かったのが【マイペースすぎる】というモンスター新人たち。

職場に飼い犬を連れてきた新人がいました。本人は“小型犬でほえないので大丈夫ですよ”と言っていましたが、そういう問題ではない……」(42歳・公務員・女性)

就業中にスマホで音楽を流し始めた新人がいた。さすがに注意したところ“え、なんでダメなんですか?”と真顔で聞かれて逆に驚いた」(46歳・製造業・女性)

授業の準備に困っているようだったので、手伝うよと声をかけたところ、“じゃあお願いします!”とこちらに任せて先に帰ってしまった」(32歳・教職員・女性)

 と、仰天エピソードがズラリ。

「2000年代生まれの新卒社員が社会で活躍をし始める時代。もちろんZ世代だからモンスターになりやすいといった話ではありませんが、Z世代ならではの特徴を踏まえたうえで接していく必要は十分にあります。

 例えば、新人たちがマイペースすぎるように見えるのは、明文化されていないルールや暗黙の了解をあまり気にしないという個人主義的なZ世代の傾向の表れかもしれません。“言わなくても普通はわかるだろう”といった考えは、そもそも通用しないと心得ておくべきですね」(衣輪さん)

 次に多かったのが、指導中に反論された、逆切れされてしまったというエピソード。

窓口での接客態度を注意したところ“自衛のために録音しますね”と言われ、その後ずっと不機嫌な態度で威嚇された」(40歳・銀行員・女性)

新人のミスに対して、原因と対策を考えるように伝えたところ、“失敗するのは仕方ないですよね?”と反発された」(45歳・医療関係・女性)

 など、先輩たちは新人指導に頭を抱えているようだ。