もしあなたがエレベーターに乗ろうとした際、車椅子利用者がいたら。もしあなたが仕事上、車椅子利用者にサービスを提供する側であったら……。どのような対応を取るだろうか。
車椅子乗車でため息
《やってもらってあたりまえ的な人は少ないですが一定数います》
《何でもかんでも周りが最大限気を使い、喜んでお世話してくれるのが当然!みたいな感じの方もたまに居ます》
《ため息位勘弁してあげてくださいと言いたい》
これらは先日配信され、多くの反響が集まった《車椅子で乗車したら「ため息をつかれたうえ、文句を言われました」 悲しむ女性の投稿に、運転手への非難の声が殺到》(クーリエ・ジャポン)という記事に寄せられたコメントだ。
内容をかいつまんで説明すると、海外でUber(日本でメインとなっているフードデリバリーではなく、配車サービス)を利用した車椅子の外国人女性が、「車椅子をトランクに入れてもいいですか?」を聞いた際、運転手に意図的なため息及び文句を言われた。そのような対応をした“運転手”に、海外において批判の声が殺到している、というもの。
“運転手への非難の声が殺到”という記事に、すべてがそうではないが、冒頭のように運転手に向けての非難ではなく、車椅子利用者に否定的な意見が多く集まるという、逆転が生まれている。
SNSやYouTubeで車椅子利用者の生活、実態、問題などを発信している『車椅子ギャルさしみちゃん』に、この件についての印象を聞いた。
「日本では現状、障害者差別が根強く、基本的な移動の自由にまつわる人権の意識が低いと感じました。“電車を思うように使えないならタクシーを使え”とよく言われますが、実態は日本でもタクシーの乗車拒否や嫌味を言われるのは日常茶飯事です」
さしみちゃんの発信には冒頭の記事と同様に否定的な声が寄せられることが少なくないという。