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ー 生理不順はストレスのせいだろうと思っていた
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ー 『早発閉経』は100人に1人いる

 

 26歳で『早発閉経』と診断された千種さん。つらい経験から学び、“映画”という形で世の中の女性たちに伝えたいこととは─。

生理不順はストレスのせいだろうと思っていた

昨年、私自身の経験を公表したとき、“私も同じ経験をしました!”など共感の声を多くいただきました。悩みをひとりで抱えている女性がたくさんいる。こういう問題があるということをひとりでも多くの方に伝えられたら、と考えたのがそもそもの始まりでした

 こう語るのは、お天気キャスターで気象予報士の千種ゆり子。24歳から生理不順に悩まされ、26歳のとき難治性の不妊症『早発閉経』と診断を受けた。その事実をSNSで公表すると、ネットニュースで1000件を超えるコメントが寄せられ、大きな反響を呼んだ。

 今回、自らの経験をより広く発信しようと企画したのが映画『わたしかもしれない(仮)』。プロデューサーとして製作に関わる。

 物語の主人公は25歳の深山はるか。不妊治療中の友人にすすめられ婦人科を受診したはるかは、「女性なのに男性ホルモンが多い」と診断される。そんな中、中学生の優佳里と出会い、心を通わせる。2人は次第に“母になること”に固執するようになり─。

 監督は『愛のくだらない』(2020)で第14回田辺・弁慶映画祭弁慶グランプリを受賞した野本梢

私の経験を彼女に打ち明けたとき、気持ちが揺れたそうです。当初は“私(千種)の話を作りたい”と言われましたが、早発閉経や“私”のことから広げて、もっと普遍的な“私たち”の話として、また、自分ごととして受け止めてもらえるようにしたいと提案しました。

 それに賛同してもらってできあがった脚本は、私自身“こういう視点もあるのか”とハッとさせられるところがたくさんありました」

 主人公のはるかは25歳で、不調を感じつつ忙しい日々に追われ対症療法でやり過ごす。千種もまた当初は自身の異変をさほど深刻には受け止めていなかった、と振り返る。