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なんらかのがんにかかった場合に5年後も生きている「5年生存率」は、最新のデータでは64.1%。10年後の「10年生存率」だと59.4%だ。つまり、がんが見つかった人のおよそ6割は10年後も生きているということ。
実は少なくないリスクの低いがん
ひと昔前に比べればたしかに数字はよくなっているが、いまだに100人ががんになれば10年以内に約40人が命を落とすことになる。怖い病気であることに変わりはないが……、
「ひと口にがんといってもさまざまな種類があります。中には、生存率のきわめて高いものもありますよ」
と言うのは日本大学の高橋悟先生だ。
国立がん研究センターが公表しているがんの種類別の5年生存率を調べてみると、たしかに膵臓(すいぞう)がんなど、とても低いものもあれば、生存率99%という前立腺がんなど、かなり高いものもあることがわかる。
「とても予後の悪い難治がんもあれば、きちんと治療をすれば問題なく治るがんもあるのです」(高橋先生)
また、治るだけでなく、金銭的なメリットがある場合も。一部の住宅ローンは、がんと診断されると借入残高が0円に、つまりいくら残っていても返済が一切不要になるのだ。
早めに治って早期回復でき、人によっては多額の住宅ローンがチャラになるケースもあることを考えると、必要以上にがんを恐れて目を背けるのはよくないのかもしれない。
生存率の高いがんを個別に紹介していく。もし気になる症状があるならこれを機にぜひ受診してほしい。なお、注意点が。
治りやすいがんがあるのは確かだが、それはすべて適切な治療を受けた場合の話。放置してよいわけではないので、早めの受診や定期的な検査を忘れずに。