今期の朝ドラ『虎に翼』で、ヒロインが重い月経痛で4日間寝込むシーンが登場。そんななか、東京都豊島区の男子校・本郷学園で、中1〜高3の生徒30人を対象にした生理セミナーが行われた。講師を務めたフェムテック会社Be-A Japan社長・高橋くみ氏(高=はしごだか)が語る、生理を取り巻く環境の変化とは。
2020年よりスタートした「生理セミナー」
5月中旬、東京都豊島区にある本郷中学・高等学校(本郷学園)で、生徒を対象にした生理セミナーが開催された。同校は、中高一貫の男子校。従って、参加者は全員男
子生徒だ。
この日は教員と一部の保護者のほか、取材に訪れたメディア関係者も多数参加し、教室内はほぼ満席だった。
セミナーを主催するのは、サニタリーショーツなどの女性用商品を販売する株式会社Bベアe-A Japanの代表取締役CEO・高橋くみ氏。経営の傍ら、生理への理解を深めることを目的とした「生理セミナー」を、2020年よりスタート。
本郷学園での開催は、2022年以来2度目となる。「生理の基礎知識」「近年の生理用品事情」「生理と社会」の3つをテーマに、男子生徒たちに生理を伝える。
前半では、女性の身体のメカニズムと、生理が起きる仕組みについて解説。生徒たちのテーブルに、ピンクに着色された水が入ったメスシリンダーが置かれる。
「メスシリンダーには140mlの水が入っています。個人差はありますが、これが1回の生理で排出される経血の量の基準値です」
と高橋氏から説明されると、生徒たちから思わず、「えー」という驚きの声が漏れた。
さらに、現代の女性は、生涯で約450回の生理を経験すること、生理の期間以外もホルモンバランスの影響で体調がすぐれない日が多くあるという話に、生徒たちは熱心に耳を傾けていた。
セミナーでは、生理用ナプキンに実際に触れてみるワークショップも実施。ナプキンを手にした生徒たちからは「表と裏がわからない」「なんで糊のりがついているの?」など、疑問の声が上がる。
高橋氏から「メスシリンダーにある水を、ナプキンにかけてみてください」と声がかかると、恐る恐る、水をナプキンにかける生徒たち。吸水される瞬間を見て、「思ったよりも吸水が速い」「この状態で生活するんだ」など、さまざまな感想がこぼれた。