施術はまずカウンセリングからスタートし、状態に合わせたケアで身体を整えていく。確かな施術に加え、その明るく親しみやすい人柄も愛される理由。施術中はお客の悩みを聞くことも多いと話す。

その人その人、悩みがあったりする。やっぱり人に言えないものって持っていますからね。私はもう聞きっぱなしだけれど、みなさん安心したくなって来るのでしょう

 朝5時に起き、新聞に目を通すのが吉野さんの日課。出勤前は欠かさず神社に立ち寄り、「みなさんの健康と幸せのために」と手を合わせる。

 仕事場までは車で30分。免許を返納した今は、吉野さんの息子さんが送迎し、仕事をサポートしているそう。

「息子のおかげで仕事を続けていられます。ありがたいね」

仕事が大好き!とにかく毎日が楽しい

 とはいえセラピストは体力勝負。予約が続くと休む暇もないが、疲れを感じることはないのだろうか。

「まったくないですね。もともと仕事が大好き。自分で研究を続けていれば、それがまたいいほうにいってくれる。仕事が楽しいから、もう疲れたということはないし、本当に天職だと思います。いろんな人と出会えて話ができて、そういうことに小さな幸せを感じているので」

 健康のため、休日は山に登ることもあるという。そのバイタリティーに圧倒される。

「足が弱っていかないように、少しでも運動をしようと思って。健康ほど大切なものはないなって、この仕事を長くしていて思います」

 ラフィネのセラピストに定年はなし。本人が望めば現役であり続けられる。「働ける間は働かせてくれるから、うれしいですね」と吉野さん。

今後の展望を聞いた。

まぁ、あと3年は働けるんじゃないかなと思っているけど。その後は何も考えてないよね。とにかく毎日が楽しいから。1人でも2人でも元気になって帰ってほしい。それだけです。ご縁がありましたら、みなさんもどうぞ別府に遊びにいらしてくださいね

吉野タカ子さん●リラクゼーションセラピスト。1942年生まれ。学校給食の調理師として女手一つで2人の子どもを育てる。46歳から鍼灸マッサージ院で働き始め、全国療術師協会の研修で療術師に認定される。2021年から『ラフィネえきマチ1丁目別府店』にて勤務。
吉野タカ子さん●リラクゼーションセラピスト。1942年生まれ。学校給食の調理師として女手一つで2人の子どもを育てる。46歳から鍼灸マッサージ院で働き始め、全国療術師協会の研修で療術師に認定される。2021年から『ラフィネえきマチ1丁目別府店』にて勤務。
【写真】同僚たちと仲良く食事に行くこともあるというタカ子さん

吉野タカ子さん●リラクゼーションセラピスト。1942年生まれ。学校給食の調理師として女手一つで2人の子どもを育てる。46歳から鍼灸マッサージ院で働き始め、全国療術師協会の研修で療術師に認定される。2021年から『ラフィネえきマチ1丁目別府店』にて勤務。


取材・文/小野寺悦子