メタボ危険! 血管と心臓の健康を脅かす
血管の老化は命を左右する疾病につながるにもかかわらず、調子の良しあしが目に見えないため、意識されづらいと懸念する池谷先生。
「血管の老化は自分で気づくことが難しく、詰まって心筋梗塞などを発症する直前までほとんど症状が出ません。水面下では動脈硬化が進み、内部にこぶができているのに、痛くもかゆくもないから“自分は平気だろう”と放置されることもあります」
自覚症状はなくとも、特定健康診査、いわゆる“メタボ健診”で基準値を超えてメタボと判断されたら要注意。
内臓脂肪の蓄積からくる高血圧や高血糖、脂質異常は、血管に負荷をかけたり、傷つけたりする要因となるので、血栓ができやすい状態になっていると認識したほうがよい。
「メタボの人は交感神経が活発になり、ストレスをためやすい。ストレスは血圧や心拍数の上昇につながるので、メタボ状態は血管、ひいては心臓の負担が大きくなります」
一方、不健全な血管による直接的なSOSがなくとも、全身を巡る臓器だからこそ、さまざまな不調として現れることは少なくない。
「血の巡りが悪くなることで、手足の冷えや緊張性の頭痛、肩こりとなって表面化することがあります。原因がよくわからない疲労や不調は、長年かけてじわじわと悪くなっている血管力の低下が原因かもしれません」
逆に、血管が若々しい状態になると、不調が改善され、肌がきれいになったり、髪質が良くなったりすることも。
「眠りの質がよくなったという人も多いです。心筋梗塞などの予防だけでなく、美容面や生活の質も高まるので、ぜひ健康な血管づくりに取り組んでみては」
血管年齢が実年齢より30歳も若い池谷先生が実践し“1週間続ければ、血管が若返る”と太鼓判を押す血管力アップ生活を教えてもらった。