日常の小さな出来事にも感動できるのは未来くんが来てくれたおかげと話す。
「一緒にいるパパが愛情表現を惜しまず、すごくストレートに毎日のように『ありがとう』と言ってくれて。つらいときでも、そのたびに同じ気持ちでいてくれていることが確認できて、夫婦の絆を感じます。パパと未来くんと一緒だったら、それだけで幸せじゃないかと」(しほさん)
地域格差なく普遍的な福祉サービスを受けられるようになってほしい
結婚前から仲が良く、夫婦になってからも「会話は多いと思う」という2人。なんでも話し合ってきたからこそ、未来くんとの毎日も楽しく過ごせているのだろう。
発信するようになってから、多くの医療的ケア児のパパママとつながれるようになり、しほさんは障害のある子どもがいる家庭すべての幸せを考えるようになった。
「相談できるような人もおらず、孤立して一人で困っているパパさんやママさんが世の中には多いということも感じています。障害があるお子さんを育てるすべての家庭が、地域格差なく普遍的な福祉サービスを受けられるようになってほしいですね」
しほさんの言葉に大きくうなずく孝輔さん。
「綺麗事って言われるかもしれないですが、実現してそういう世の中になってくれたら、未来くんもより生きやすくなると思うから」
取材・文/諸橋久美子