3.冬のジョギング
健康のため、長生きのためと、運動に挑戦しようという高齢者は多いはず。しかしそこにはさまざまなリスクが。
「寒い場所で急激に走ったりすると、血圧が急に上昇して、脳梗塞や心筋梗塞などの原因になりやすい」
と平松先生。もちろん運動を生活に取り入れることは決して悪いことではない。ただそのボーダーラインが大切だと言及する。
「運動を始めるなら気候がいい時季に、少しずつ取り入れるようにして。運動はやらなすぎも良くないけれど、やりすぎも身体には良くない。程よくというのが大切です。その一つの目安が、会話ができるくらいの運動をすること。
ウォーキングにしても、誰かと話しながらできる程度。それは個々の運動経験によっても違って、話しながらできるならジョギングでもいいし、ランニングをしてもいい。話しながらできる程度の運動にとどめることが最適のペースであり大切です」
4.退職金の全投資
「退職金をすべて投資に回すのはNG」と言うのは、ファイナンシャルプランナーの越原市美さん。
65歳となると大半が定年を迎え、退職金の有効活用を考えるころ。しかし、
「投資というのは必ずリスクを伴う。投資を当てにしないのも一つの選択。残された時間はさほどない。身体も精神も健康なうちにやりたいことをするために、無理に増やそうとせず、人生の持ち時間の中でどれだけお金を自由に使えるようにしておくかが大切です」
と促す。健康上の問題で日常で制限されることなく生活できる健康寿命は男性72.68歳、女性75.53歳で、65歳から数えるとわずか10年程度ということになる。その残された10年をどう生きるか。
「生き方を明確化し、何にいくらかかるか考え、やりたいことにお金を使うこと。生活費も必要になるし、その先は医療費もかかる。子どもの結婚もこれからという方もいるでしょう。退職金を使い切らず、そうしたことに使うお金は残しておきましょう」