美しくやせるには糖質よりも脂質を減らす

 では、1日1500キロカロリーを目安にするには、毎食何をどのくらい食べたらいいのか。

「体脂肪を落とすには、三大栄養素のPFC(タンパク質、脂質、糖質)バランスを守った食事が大事です。バランスが崩れると、脳がエネルギー不足を感知して『もっと食べろ』と指令を出すわけです。

 それで『ダイエット中だから食べちゃいけない』とわかっていても、我慢できずに食べてしまうんです」

 ということは、今流行(はや)りの糖質抜きダイエットで、ご飯を食べないようにするのは間違いなのか。

左図は1980年代のバランス。右図は2000年代に入ってからのバランス。糖質がやや足りず、脂質摂取が多い。これでは代謝が落ち、やせにくい体質になってしまう。
左図は1980年代のバランス。右図は2000年代に入ってからのバランス。糖質がやや足りず、脂質摂取が多い。これでは代謝が落ち、やせにくい体質になってしまう。
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「夕食で糖質を抜く人が多いですが、やせるためには、毎食、茶碗1杯分のご飯を食べることをおすすめしています。実は、日本人の9割近くが糖質不足といわれています。糖質制限でPFCバランスが大きく崩れ、代謝が落ちてしまう人は多いんです」

 糖質が不足しているとは驚きだが、食事内容で気をつけるべきは糖質よりも脂質にあると指摘する。

「揚げ物や、魚や肉の偏った食べ方、加工肉といった脂質のとりすぎに注意してください。揚げ物は3日に1回くらいにしてみましょう」

 PFCバランスが整った食事をすることで、体脂肪がたまりにくい基礎代謝の高いやせ体質になれるのだ。

 “寝る前は食べたら太る”説も、くどうさんは一蹴する。

「就寝前の空腹を我慢すると、睡眠時の消費カロリーが落ち、脂肪分解効率が悪くなります。しかも翌朝の食欲が増進するので、どか食いにもつながってしまうなど、デメリットのほうが多いんです」

 とはいえ、就寝前になんでも食べていいというわけではない。スプーン1杯のはちみつや、バナナ、ヨーグルトがおすすめだ。

「そして、ジムなどでハードワークをする必要はありませんが、適度な運動は必要。1800キロカロリーを消費するため、1日6000歩を目標に歩くことと、7時間眠ることを心がけましょう」

 まず3か月試してみると、見た目の変化に驚くはず。今までとは違ったアプローチで、新しいスタイルを手に入れよう。