スーパーの買い物が驚きの高還元率に
では、具体的にどんなクレジットカードがシニア層にお得といえるのか。菊地さんおすすめの5枚を右ページ下の表にまとめた。スーパーの買い物で有利なのが、年会費永年無料の「三菱UFJカード」。オオゼキ、オーケー、三和、東武ストア、肉のハナマサなど14のスーパーでの利用でポイント還元率5.5%と非常に高い。
「該当のスーパーによく足を運ぶ方には、強い味方となる1枚です。仮に毎月4万円、カード利用した場合、月々2200円分のポイントが還元される計算になります」
貯まったポイントはAmazonなどの各種電子ギフト券をはじめ、dポイント、楽天ポイントなどの各種ポイントやJALのマイルに交換できて使い勝手もいい。
「シニアに有利な特典を備えるのが『大人の休日倶楽部ジパングカード』と、JCBなどのゴールドカードです。前者はJRの切符が割引になり、後者は健康や介護などに関する相談サービスを受けられます。どちらのカードも年会費はかかるものの、目的に合致するならそれに見合う価値は十分ありますね」
還元率や使い勝手が悪くないか確認して
一方、シニア層に人気ながら、損をしがちなクレジットカードも存在すると菊地さんは指摘。1番に挙げるのが、三越や伊勢丹、高島屋など百貨店ブランドのカードだ。
「百貨店系カードのポイント還元率は最大8%、10%と高く、魅力的です。貯まったポイントは同店の買い物などに使えます。ただし、百貨店でのカード利用が一律で高還元になるわけではありません。一部のハイブランドやセール品の購入はポイント対象外だったり、デパ地下の食料品は還元率1%だったりします。かたや年会費は2200円(初年度無料)かかる。使い方によっては割に合わないケースも出てくるでしょう」
次にガソリンスタンド系カード。会員価格で給油でき、1リットルあたり2円引きが定番だが、魅力に乏しいとのこと。ガソリン価格が1リットルあたり150円から200円の間だとした場合、2円値引きは1~1.5%の割引率に過ぎないからだ。
「いま話題のナンバーレスカードも慎重な検討が必要です。券面にカード番号や有効期限などの情報が記載されていないものを指し、セキュリティー上は安心といえますが、シニア層にとって使いづらいのは否めません」
不正利用が心配なシニアにはおすすめといえそうだが、
「ナンバーレスカードはスマホのアプリと連動させてカード情報を管理します。必要に応じてアプリを開いて番号などを確認しなければならず、アプリを使いこなせない人にとっては逆に活用が困難に。その点を頭に入れて選択すべきでしょう」