昨年、ドラマ『下町ロケット』(TBS系)で腹黒い心臓外科医の貴船教授を怪演していた世良公則。すごみのあるセリフが話題となったが、本業はご存じロックシンガーだ。
「去年出したシングル『いつものうた』は、つるの剛士クンとのデュエット曲です。作詞作曲は奥田民生クンで、広島ゆかりの40代、50代、60代がコラボしたんですよ」
昨年12月に還暦を迎えた。アニバーサリーイヤーということで、8月に野村義男とのユニット『音屋吉右衛門』名義のライブアルバム『オトコノウタ』、9月に『いつものうた』、10月に初のオフィシャルベストアルバム『Premium BEST Songs&Live』と3か月連続のリリース。創作意欲はまったく衰えを見せない。
「'12年はデビュー35周年ということで、『BACK BONE』というカバーアルバムを出しました。井上陽水さん、THE BLUE HEARTS、モンゴル800、斉藤和義クンなどの曲をカバーしたんです。
斉藤クンの『ずっと好きだった』は僕の曲『宿無し』が原点になっていると言ってくれていて、今度は僕が彼の曲をカバーしたわけです。音楽って世代を超えた縁があるんだな、と感じましたよ」
『世良公則&ツイスト』として『あんたのバラード』でデビューしたのは'77年のこと。『宿無し』『銃爪』とたて続けにヒットを飛ばし、'78年に発表したアルバムはオリコン1位を記録。
日本のロックバンドとしてチャート1位になったのはこれが初めてだった。いわゆるロックをメジャー化したパイオニアだ。