気胸を甘く見たらいけない
「ブラやブレブがつぶれる際に起こる、突然の胸痛が挙げられます。またつぶれてもれ出た空気が肺を押しつぶすと、せきや呼吸困難を起こします。安静時に起きやすいという傾向がありますね」
肺は2つある臓器で、たとえ片方の肺が気胸になっても、もう1つの肺が機能を補ってくれる。それゆえ気胸を起こすと前述のような症状を起こすものの、気胸になったからといって即、危険な状態になることはあまりない。だが、まれに緊急性が高いこともある。それが緊張性気胸と、両方の肺が同時に気胸を起こした場合だと河﨑医師。
「胸の中にどんどん空気が入り込み、圧が高くなることがあるのです。これが緊張性気胸ですが、心臓を圧迫し、場合によっては血圧が急激に下がったりして危険な場合もある。また、ごくまれに両方の肺に同時に気胸が起きる場合があります。こうなると呼吸ができなくなりますから、急を要する事態です」
"せきや息切れ程度なら大丈夫"と、気胸を甘く見たり、放っておいたりしてはダメ。河﨑医師の言うとおり、考えてもいなかったようなことになる場合もあるからだ。
事実、相葉クンも2002年に右肺、’11 年に左肺に気胸を発症。緊急入院したばかりか、一時は芸能活動引退も考えたことを告白。昨年には、『BUMP OF CHICKEN』藤原基央さんが予定されていたライブを延期、緊急入院して手術を受けている。