全国に約14万人いるといわれる、女性のアルコール依存症患者。アルコール依存症の治療を行う久里浜医療センターの医師・岩原千絵先生に聞いてみた。
そこでアルコール依存症かどうかを判別する簡単なチェックテストをご紹介。次の質問に、「はい」か「いいえ」で答え、「はい」の数を数えてください。
Q1 酒を飲まないと寝つけないことが多い。
Q2 医師からアルコールを控えるようにと言われたことがある。
Q3 せめて今日だけは酒を飲むまいと思っていても、つい飲んでしまうことが多い。
Q4 酒の量を減らそうとしたり、酒をやめようと試みたことがある。
Q5 飲酒しながら、仕事、家事、育児をすることがある。
Q6 私のしていた仕事を周りの人がするようになった。
Q7 酒を飲まなければいい人だとよく言われる。
Q8 自分の飲酒についてうしろめたさを感じたことがある。
合計0点→A判定:お酒との付き合い方は正常。
合計1~2点→B判定:お酒との付き合い方は要注意
合計3点以上→C判定:アルコール依存症の疑いアリ
※ただし、「Q6」のみで1点だった場合は加点なし
■A判定の人
まずは適量を知りましょう。1日に飲むお酒の量として適量といわれているのが、純アルコールで20g程度。これを1単位とし、摂取量の基準に。
女性の場合、男性よりもアルコールの分解量が少ないことなどを考え、さらにその1/2~2/3程度が適量とされている。これは、缶ビールだと350mlが1本未満。急に減らすことは難しくても、これを目安に酒量のコントロールを。
■B判定の人
「お酒の量を減らせない」という人におすすめなのが「飲酒日記」。最初にお酒の量をどれぐらい減らしたいかなど、飲酒に関する目標を立て、毎日「どんなアルコールを・どれぐらい・どんな状況で飲んだか」を記録していく。目に見える形で記録するだけで、少しずつ飲酒量を減らしたり、コントロールできる人も多いのだとか。
■C判定の人
アルコール依存症の疑いが。自覚はなくとも、日常生活をお酒に煩わされている可能性もあり。地域の精神保健福祉センターなどの「酒害相談窓口」へ相談してみよう。わからない場合、地元の保健所へ。久里浜医療センターをはじめ、アルコール依存症専門の治療を行っている医療機関も多くの都道府県にある。