ここ数年は復調の兆しがある皇太子妃雅子さまが、11月12日に東京・元赤坂の赤坂御苑で行われた『秋の園遊会』に参加された。園遊会への参加は'03年10月以来、12年ぶりとなる。
今年、両陛下から引き継いだ「こどもの日」にちなむ施設訪問や宮中晩餐への出席、南太平洋のトンガ訪問など、負担が重いとされる公務に出席されたが、「園遊会はまだ難しい」という声もあったという。そんな状況をみながら、皇后美智子さまは雅子さまが出席できるような“環境作り”を心がけておられたようだ。
ジャーナリストで文化学園大学客員教授の渡辺みどりさんはこう話す。
「美智子さまも今まで、宮中イジメや流産があり、皇后になってからもバッシング報道で倒れたこともあり、雅子さまの苦悩を誰よりも理解されています。
だからこそ、今回は、雅子さまが途中で列を離れることをお許しになり、“せっかくなので招待客のお顔が見えるところまで”と励ましの言葉をかけられたのだと思いますよ」
当日の雅子さまは、10月31日の鹿児島訪問のときにお召しになっていたお洋服に似たワインレッドの帽子とスーツ姿だったが、ここにも美智子さまの「思いやり」がうかがえるという。宮内庁関係者が、こんな証言もする。
「和装か洋装か、当日の女性皇族の服装を決めるのは、皇后である美智子さまです。
今回、洋装だったのも、雅子さまは和服だと負担が大きいので、出席しやすいようにというご判断があったのかもしれません」
美智子さまのそんなお心遣いに「感謝」の気持ちを表そうと、雅子さまは園遊会後も奮起されていた─。
東宮職関係者が打ち明ける。
「雅子さまは園遊会を途中で辞去すると、いったん東宮御所へ戻りましたが、すぐに、同じ赤坂御用地内にある赤坂東邸に赴かれました」
赤坂東邸といえば、秋篠宮邸に隣接し、最近は悠仁さま(9)の『着袴の儀』や故・桂宮さま(享年66)の葬儀のときに使われた邸宅だ。
「いつも園遊会の後は、御用地内の施設を『御休所』として両陛下をはじめ皇族方が休憩をとり、最後に皇居に帰る両陛下を皇族方がお見送りすることになっています。
今回は、お声がけの順路が変更になったせいか、その場所が赤坂東邸になり、雅子さまは、ひと足早く東邸に移動し、両陛下をお待ちになり、挨拶をして見送りをされました。
美智子さまから労をねぎらうお言葉もあったようで、雅子さまはお疲れも出たと思いますが、充実の1日になったと思います」(同・関係者)
美智子さまへの「感謝」を胸に来年、雅子さまは、今年以上の笑顔や活躍を見せることになるかもしれない。