「炒め野菜に発がん性物質のリスクあり」という最新研究が内閣府より発表された。実は、栄養たっぷりの野菜であっても、調理法次第で毒にもクスリにも変わってしまう。
もの忘れ予防に効果的なのは、あの沖縄名物。
「沖縄県民は認知症患者が少ないといわれています。その要因のひとつに挙げられるのが紅イモをたくさん食べること。紅イモに含まれるポリフェノールの一種、アントシアニンが抗酸化に作用するからでしょう」(西台クリニック院長・済陽高穂先生)
アントシアニンは有色野菜や果物の赤紫色を構成する色素成分で、紅イモのほかにはなすやブルーベリーにも含まれるという。
「くも膜下出血などの脳血管性の病気が原因の認知症は、脳への血流がスムーズに流れなくなり、脳細胞が壊死することで起こる。つまり、動脈硬化が進むほど認知症へのリスクが高まるため、先ほども述べたように血液サラサラになる青魚も効果的ですね」(済陽先生)
キャベツなどの葉ものや藻類に含まれる葉酸も、アルツハイマー病の原因物質・アミロイドβが脳に蓄積するのを抑え、脳の神経細胞を損傷させるホモシステインを減少させる働きがあるんだとか。
うつ予防には、鶏肉やレバー、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品が効果的だという。心身の安定に重要な役割を果たす“幸せホルモン”セロトニンを増やしてくれるそうだ。
「牛乳やチーズ、ヨーグルトは、できれば質のいいエサを与えられ、ストレスのない環境で育った乳牛から作ったものを選びましょう。豆乳ヨーグルトから取り入れるのもいいですね」(済陽先生)
済陽先生によると、大規模経営で生産量を高める酪農家よりも、小規模で管理できる範囲内の頭数を飼っている牧場の牛乳がおすすめだという。
「カルシウムやマグネシウムなど神経伝達に関与するミネラルが不足すると、神経組織が効率的に働くことができなくなります。ストレスや心の不調を感じたときは、ミネラル分の宝庫である生野菜や果物も積極的に摂取しましょう。野菜ジュースは、あらゆる病気を防ぐ万能薬といえます」
反対に、白米や白砂糖、白いパンなどの精製食品や、ハムやベーコンなどの加工食品は避けたほうがベター。消化酵素を損ない、腸でつくられる“幸せホルモン”のセロトニンの分泌に影響するからだそう。