年齢やアンチエイジングには興味なし。ドレスのデザイン、会社の経営、社会への文化貢献活動で毎日が充実している。
「自分のファッションにもメイクにも気を遣っていられません。朝のメイク時間は7分ほど。たまに慌てて家を飛び出して、オフィスで“アイラインが片方入っていません”と注意を受けることもあります(笑)」
桂さんといえば、ターバン型帽子がトレードマーク。だが、これも実はヘアスタイルを隠すため考案したそう。
「忙しくて美容院に行けなかったのがきっかけ。皇后陛下の帽子を作っていらした平田暁夫さんにお願いをして、かれこれ150個ほど作っていただきました。おかげで髪は2、3か月に1度、整えているだけですよ」
未来のことを考えて、自分らしく美しく
晩婚化が進み、ブライダルファッションのお客様の年齢層も幅広くなってきた昨今。年代によって選ぶドレスの傾向があるのかと思えば、「年齢を気にしてウエディングドレスを選ぶ人は少なくて、20代でとてもシックなデザインを着る方もいれば、40代でも驚くほどかわいいドレスを選ぶ方もいます。自分が美しく見えるかどうかがもっとも大切ですから、それでいいと思います」と話す。
また、最近よく感じるのは、女性が上の年の差カップルが増えていること。10月には三原じゅん子さんが、24歳も年下の男性との結婚を発表した。
「私の若いころには、こうしたケースはありません。ということは、昔に比べて若い男性が年上の女性の魅力を感じているということ。美しさにはかわいらしい、成熟しているなどたくさんの種類がありますから、男性も女性も、その美しさを年齢に結びつけないで感じるようにすれば、もっとやさしく思い合えるのでは」
最後に、桂さんの『美人エイジング』のコツとは?
「なるべくマイナスのことを考えず、楽しいこと、明るい未来のことを考えるように心がけています。そのためにやるべきこと──イヤなこと、つらいこと、悲しいことはできるだけ早く片づけます。みなさんも自分の魅力をいち早く発見して、それを磨くことでステキに年を重ねてください」
<プロフィール>
桂由美◎東京都生まれ。共立女子大学卒業後、パリに留学。1964年、日本初のブライダルファッションデザイナーとして活動開始。イタリア、フランス、中国をはじめ世界各国で創作活動を展開。全日本ブライダル協会会長。