茨城弁の“極意”は濁音にあり?
さらに苦労したのが方言。
木村「イントネーションが難しいですし、どこで言葉が濁るのかが、いまだにわかってないです。でも、羽田さんはネイティブ(常総市出身)だから……(笑)」
羽田「それを言わないでください(笑)。私にも方言指導の先生がついていて、いろいろ注意されているんだから」
木村「時代も設定された場所も違うから、微妙に違うんですよね」
羽田「私の地元では奥茨城村の“奥”を“おく”と発音するけど、ドラマの中では“おぐ”って濁るし」
木村「本当に濁音をどこにつけるかが難しいですよね。卒業式も“そづぎょうしぎ”って濁りますよね」
羽田「アドリブになると発音がブレちゃうよね。私は地元(茨城県南西部)の発音になっちゃうし、佳乃ちゃんは世田谷風で、山の手のお嬢さまになっていたしね(笑)」
物語の舞台になっているのが、東京オリンピック開催に沸く’64年。日本が元気だったころだけど、どんなイメージがある?
羽田「ものごとが急速に変化して、システムが全部変わった時代ですよね。時代の流れとして、今に通じるところもある気もします。
でも、夢と希望があったのかな……。絶対に未来はよくなる、ってみんなが信じていましたよね。それが今とちょっと違うかな」
木村「そうですね。うちの両親のちょうど青春時代なんですよ。母親は東京オリンピックで通訳のバイトをしていて、そのときの写真を見せてもらうと、まさに今、撮影現場で見ているファッションだったり(笑)。初めてテレビが家に来たときの話とか聞いていると、本当に楽しそうなんですよね」