上手な仮眠の取り方は?
「気持ち良く起きて仕事を再開するために、仮眠を取りなさい」といわれても、15 分間で果たして目覚められるのか。そういった不安を抱えている人も多いと思います。実際、徹夜中にどうしても眠くなってしまって、ちょっと寝るつもりだったのに気づいたら朝になっていて、仕事が終わらなかった……なんて苦い経験をした人もいるはず。
熟睡するコツがあるように、仮眠にもコツがあります。あまり身体にはいい話ではありませんが、睡眠をわざと浅くするのです。上質な睡眠を取るための方法の反対を実行すればいいということです。
具体的に、仮眠を浅くする方法は4つあります。
1. 部屋を明るくしたまま寝る
仮眠時に部屋を暗くしてしまうと、メラトニンの分泌を誘い、熟睡してしまう可能性があります。ですから照明の明るさは普段よりも少し暗めか、もしくは通常の半分くらいの明るさが適切です。逆に明るすぎるとせっかくの仮眠で疲れが抜けきらないので、煌々と電気のついたところで寝るのはやめましょう。
オフィスなど電気の調整ができない場所では、机にうつ伏せたり、アイマスクを利用するなどして、光を遮るようにして寝ると良いでしょう
2. 寝るときの態勢に注意
90分前後の長い仮眠をとるときは、横になることをおすすめします。しかし、15分で起きようとする場合は、完全に横になってしまうよりは、少し緊張感が残る体勢の方が目覚めやすくなります。椅子に座ったまま背もたれに身を預けたり、机に顔をうつ伏せるといった体勢が良いでしょう。この体勢では疲れを完全にとることは難しいですが、眠気をとり除くには十分です。
なお、仮眠をとる際には、なるべく静かなところで眠るようにしましょう。
3. 15分または90分前後のサイクルで仮眠を取る
15分以上寝てしまうと「うとうと」という眠りの入りから、「すやすや」という深い眠りに入る段階にまで突入してしまいます。15分以上寝たいのであれば、40分とか50分という深い眠りの最中に起きるのではなく、ノンレム睡眠とレム睡眠が入れ替わる90分前後で起きるようにした方が、眠気が残らず気持ち良く起きることができます。
4. 仮眠の直前のタイミングでぬるめの温度でカフェインをとる
個人差はあるものの、数十分後にはカフェインの覚醒作用によって、目を覚ましやすくなります。
いずれにせよ、眠る前にタイマーをかけるのを忘れないようにしてくださいね。
上手な睡眠方法があるように、上手な仮眠の方法もあります。いざというときに、うまく使い分けてみてください。