暮らしの習慣

■貧乏ゆすりは血液循環をよくする

※厚生労働省「健康日本21(第二次)」の資料より作成
※厚生労働省「健康日本21(第二次)」の資料より作成
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 貧乏ゆすりはお行儀悪いと思っていない? ところが、健康のためには大いに役に立つ。アメリカで「貧乏ゆすりが女性の病気のリスクを下げる」と発表されたのだ。貧乏ゆすりは身体の余分な脂肪が燃焼されて肥満を改善、そして糖尿病やその予備軍の状態も改善される。また脚の血液循環やリンパの流れもよくなるので、血栓もできにくくなる。貧乏ゆすりは健康ゆすりなのだ(松井さん)。

■早歩きは心臓と筋肉を鍛えられる

 なかなか運動できない人は、スタスタ歩きを。早歩きしていると心臓や筋肉が鍛えられて、階段を上ることも苦痛でなくなってくる。するとさらに筋肉が鍛えられ肥満も解消される。逆に歩きスマホは周囲への注意力が散漫になり危険行為(北條先生)。

■44歳までには禁煙

 タバコを吸っていると、男性で8年、女性で10年、命が縮まってしまう。それだけ身体に悪いわけだが、ちょっと救いがあるのが35歳~44歳までの間で禁煙をすると死亡リスクは1・4~1・06倍に改善されるのだ。35~44歳は身体に大きな変化が生じる年齢で、これより前は、まだまだ免疫力がパワフルに働いているというわけ。できれば44歳よりも35歳近くで禁煙するのが望ましいが、まだ間に合うなら、この年齢で禁煙してしまいましょう(松井さん)。

■睡眠は6~8時間まで

 厚労省の調査では睡眠に悩んでいる男性は18・7%、女性は20・3%もいる。理想的な睡眠時間は7時間30分といわれているが、あなたは何時間寝ていますか? 現代人の眠りを妨げている大きな原因とされているのが、ブルーライトの影響。スマホやパソコンから出ているブルーライトを浴びると体内時計がくるって眠れなくなってしまう。眠る2時間前にはスマホやパソコンはやめること(松井さん)。

■バッグは左右の腕で交互に持つ

 身体の不調の中で腰痛は男性で1位、女性で2位。背骨が歪むと血流が悪くなり、腰痛が起こりやすくなる。この背骨の歪みは、例えば利き腕や、決まった側の肩でバッグを持つ癖からも引き起こされる。左右の腕や肩で交互に持つこと(北條先生)。

<プロフィール>
北條元治(ほうじょう・もとはる)◎東海大学医学部非常勤講師、形成外科医、医学博士、(株)セルバンク代表、RDクリニック顧問。弘前大学医学部卒業後、ペンシルベニア大学医学部で培養皮膚を研究。2005年に日本初となる「肌の再生医療」の専門医としてRDクリニックの開設に携わる。テレビ出演、セミナーなど幅広く活躍中。著書に『最高のビジネスパフォーマンスを実現する101の習慣』(秀和システム刊/1400円+税)。

松井宏夫(まつい・ひろお)◎医学ジャーナリスト。医学ジャーナリスト協会副会長、東邦大学医学部客員教授。中央大学卒業、『週刊サンケイ』の記者などを経て医学ジャーナリストとして独立。最先端医療やがん医療を精力的に取材。TBSラジオ『森本毅郎スタンバイ』の月曜8時枠にレギュラー出演中。朝日放送『みんなの家庭の医学』の監修も。著書に『長生き「できる人」と「できない人」の習慣』(明日香出版社刊/1400円+税)。