巷にあふれ返った“健康常識”はウソ? ホント? 女にとっての永遠のテーマ「美」にまつわる都市伝説を、2人の専門家がQ&A形式でわかりやすく解説します。
半身浴は健康によくてきれいになる?
「それはウソ。元気な人がやるぶんには、まだいいけれど、疲れているときは風邪をひくだけです」
と、医学ジャーナリストの植田美津恵先生。湯船に全身浸かると水圧で血管が圧迫され、心臓に戻る血液の量が増えるため血流がよくなる。だが半身浴では、効果が半減してしまうという。
「免疫力が弱まっているお年寄りには、特にオススメしません。熱めのお湯で半身浴をするより、ぬるま湯に全身でゆっくり浸かるほうが健康に断然いいです」
入浴には血流をよくするだけでなく、毛穴を開いて皮膚をきれいにする効果もある。これも、半身浴では半分程度しか得られないそう。なんだかがっかり……。
クレンジングは石けん洗顔より肌に悪い?
クレンジングは肌に負担がかかる! と嘆く人もいれば、石けんだけでは落とせない! と言う人もいて。実際、どうなの? 皮膚科専門医の小川徹先生によると、
「これはホント。というのも皮膚科医の立場からすると、“肌にやさしいクレンジング”は基本的にありません」
重要なのは、自分の肌質に合っているかどうか。一般的に、クレンジングを使ってメイクを短時間で落としたほうが肌への負担は小さい。つまり敏感肌なら、石けんをクレンジングがわりに使うのは避けたほうがベター。
ただし、界面活性剤のラウリル硫酸ナトリウムや、石油から作られた鉱物油を含むクレンジングは、肌が弱い人には刺激が強いおそれがある。
「脱脂力などをチェックして、自分に合ったクレンジングを選ぶことが重要です」