これまで『千と千尋の神隠し』が持っていた日本映画界の歴代興行収入記録316億円を、いともあっさりと抜き去った『劇場版 鬼滅の刃』。
ジブリ最高傑作が7か月以上をかけてようやく到達した地点を、公開からわずか2か月半で駆け抜けてしまったというのだから恐れ入る。
歴史的メガヒット『鬼滅』の経済効果
それでも、年が変わって《『映画 銀魂 THE FINAL』に観客動員数首位を明け渡した》なんてニュースもあったし、さすがにそろそろ落ち着いてきた?
「いやいや、順調に記録を更新中ですよ。1月19日時点で、興行収入は362億円にもなりました。動員数も2600万人を突破。『銀魂』に首位を明け渡したのも1週だけで、翌週にはランキングトップに返り咲いていますから、まだ積み上げるでしょう。それだけのメガヒットコンテンツということです」(映画配給会社関係者)
原作コミックも売れに売れている。映画公開後に発売されたコミック最終巻は初版発行395万部、全23巻の累計部数は驚異の1億2000万部。これは日本全国民が1冊ずつ持っている、という計算になる。“出版不況”などどこ吹く風という数字だ。
関連グッズはもちろん、缶コーヒーにチョコ菓子、ガムといった『鬼滅』ブームに乗っかったコラボ商品まで軒並み鬼のような売れ行きを記録。こうした『鬼滅』経済効果は、2700億円にも達するという試算もあるほどだ。
となると、発行元の集英社──『鬼滅』を生んだ『週刊少年ジャンプ』や、原作者・吾峠呼世晴氏の懐にはそうとうな“金”が入ったに違いない。
「コミックの印税だけで50億円とも60億円とも言われていますからね。『ジャンプ』側にだって、どんなに少なく見積もっても500億円以上の収入はもたらしているはず。映画版は第2弾、第3弾と公開されるそうですし、実写化の話も出ていますから。まだまだ増えていくでしょうね」(コミック誌編集者)
ところが! こんな歴史的メガヒットの『鬼滅』ですら、“『ジャンプ』史上最も金を稼いだマンガではない”という驚きの情報をキャッチ! 『鬼滅』をもってしても超えられない作品なんてあるの!?
「稼ぎだけでいえば、『鬼滅』はその作品に遠く及んでいないですね。続編映画が公開されても、超えることは不可能なんじゃないかなぁ……」(集英社関係者)
たしかに振り返ってみれば、『ジャンプ』は社会現象を生むほどの“天文学的”ヒットマンガを次々と世に送り出してきた。古くは『キン肉マン』に、世界の超大物プロサッカー選手にも影響を与えた『キャプテン翼』、『ジャンプ』の代名詞『ドラゴンボール』、バスケ&NBAブームをけん引した『SLAM DUNK(スラムダンク)』に、累計コミック発行部数が『鬼滅』の4倍以上(!)、4億7000万部という世界記録を持つ『ONE PIECE(ワンピース)』……と挙げたらキリがない。
『鬼滅』じゃないとなると……やっぱり『ワンピース』か!? いや、いまだに愛され続けている『ドラゴンボール』もあり得る……いったいどれが“『ジャンプ』史上最も稼いだマンガ”なの?