師走に入り、慌ただしい日々や忘年会続きのせいで、“なんとなくお疲れ気味”な人も多いのでは。
「そんなとき、一番頼れるのがスープです」
人気料理家の「この時期欠かさない」作りおきスープ
教えてくれたのは、料理家の阪下千恵さん。栄養士の資格も持ち、手軽で栄養バランスのいいレシピが人気だ。
その中からとっておきを集めた最新刊『野菜もりもり スープこそ最高のごちそう。』には、たっぷり100レシピが掲載されている。
「スープは今や、数々のレシピ本が出るほど人気料理になっていますが、基本は具材を水分とともに煮るだけで完成! という、シンプルなもの。だから凝ったものじゃなくていいんです。
夜遅く帰ってきて疲れているときも、胃腸の調子がすぐれないときも、サッと作ってするするっといただけるので、この時期は特に欠かせないですね」
実は阪下さんは今年、コロナ太りによる体重増から、マイナス8kgのダイエットに成功。この間も、毎日スープを食べていたという。
「ダイエット中以外でも、スープはほぼ毎日食べています。目的はとにかく野菜をとるため! “野菜はスープでとればいい”と考えると、献立作りもずいぶん楽になりますよ。家事ストレスを減らせて、美容健康にもいい、スープ生活はいいことずくめなんです」
家事ストレスといえば、冷蔵庫の在庫整理のお悩みも、スープが解決してくれる。
「1週間の終わりには、冷蔵庫の食材をリセットするのですが、そんなときもスープは大活躍。少しずつ余った食材も、スープにすると立派な一品になります。
複数の野菜を組み合わせると、それぞれのうまみが煮汁に溶け出ておいしくなるので、在庫整理に最適なんですよ」
まとめて作っておけば、家族の帰宅時間がバラバラな日でもサッと加熱するだけでOK。寒い日に、おうちでホッと温まりながら飲むスープは格別だ。
「作り置きをする場合は、そのままレンジで温められる容器に入れて保存すると、食べる前に移し替える手間が省けておすすめです」
疲れのたまった身体も、スッキリさせたい冷蔵庫もリセットさせてくれるスープ生活。今回は、阪下さんのレシピ本から、腸活にも役立つ一品を教えてもらった。
さつまいもとにんじんのバタースープ
たまった疲れも冷蔵庫もスッキリ♪
材料(2人分)
・さつまいも……1/2本
・にんじん……1/3本
・にんにく(みじん切り)……1かけ分
A〔水……2カップ、顆粒スープの素(洋風)……小さじ2、塩・クミンパウダー(あれば)……各少々〕
・バター……10g
・パセリ(みじん切り)……適宜
【作り方】
(1)さつまいもはよく洗って皮付きのまま1cm厚さの半月切り(大きければいちょう切り)にし、サッと水にさらして水けをきる。にんじんは5mm厚さの半月切りにする。
(2)鍋にバターを中火で熱し、(1)、にんにくを入れて2~3分間、焦がさないように炒める。Aを加えてひと煮立ちさせ、弱火にしてふたをし、10分間ほど煮る。器に盛って好みでパセリを散らす。