目次
Page 1
ー 健康意識の高い人に偏りや不足が
Page 2
ー お腹を壊しやすい人はタン活には不向き?
Page 3
ー 植物性よりも動物性タンパク質を

 

 「サラダチキン」「プロテイン」…タンパク質はしっかりとれる?

 ここ数年の“タン活(タンパク質を積極的にとること)”ブーム。タンパク質が不足すると筋肉量が落ち、疲れやすくなるなど万病のモトに! そこで健康のためにタンパク質の摂取に努める人が増えている。しかし管理栄養士の金津里佳さんは、ブームの陰で“効果の少ないタン活をしている人がかなり多い”と指摘。特に、健康意識の高い人ほどその落とし穴に陥っていると警鐘を鳴らす。

健康意識の高い人に偏りや不足が

「タンパク質はとり方や体内でしっかり消化されているかが大事。単にタンパク質を含む食品をたくさん食べればよいと思っている人は意識を変えてほしい」(金津さん、以下同)

 例えば、手軽に食べられるサラダチキン、豆腐などの決まった食品だけをタンパク質源にしたり、摂取量を増やすべくプロテインに頼ったり。いずれも避けたいタンパク質のとり方だと話す。

「タンパク質はアレルゲンを作りやすいので、1つの食品ばかり重なると、アレルギーを起こして身体の不調につながります。同じ豚肉でもロース、バラといった感じで、部位を変えるだけでもokなので、タンパク質の摂取源をローテーションすることを推奨します」

 今やアスリートだけでなく一般にも愛用者の多いプロテインだが、熱処理して変性したタンパク質は栄養価が期待できないうえ、飲みやすくするための糖質などが多く含まれるので、おすすめできない。

 健康志向が高かったりダイエットをしている人は“タン活”にも熱心かと思いきや、逆にタンパク質不足に陥っているケースがあるという。

「しっかりとカロリー計算をしている人に限ってタンパク質が不足していることが多い。野菜と肉を比較すると野菜のほうが圧倒的に低カロリーですから、つい肉が足りないメニューを選びがちなのです。胃もたれが起きないようにあまり肉を食べないという人も注意。こうした人たちは年齢を重ねるうちにどんどん肉、つまりタンパク質が摂取できない身体になってしまいます」