自分の年齢を受け入れられないと認知症になりやすい?
「年齢なんてただの数字よ」とは女優・萬田久子の言葉だけど、たとえ美魔女じゃなくても、年を重ねることをポジティブに受け入れられたほうがいい。認知症のリスクにも影響するからだ。
米イェール大学の研究によると、加齢について肯定的にとらえられている人ほど、認知症を発症する可能性が低かった。認知症にかかるリスクが高い遺伝子を持っていたとしても、やはり同じ結果が出たという。
「認知症のケアで、暴言を吐いていた高齢者でさえ穏やかに変わるという技法『ユマニチュード』が注目を集めています。目を見て話して、触れて、あなたは大切な人と肯定的に伝えるのがポイント。
ポジティブな考えや感情は、認知症を防ぐにもケアをするにも、よりよい効果を生むのです」(植田先生)
歩く速さが遅いと認知症のリスクが高くなる?
ホント。英ロンドン大学の研究では、歩行速度が遅い人や低下した人ほど認知機能も悪化していたことが明らかに。
また、フランスの研究施設の調査によると、歩くのが遅い高齢者に、アルツハイマー型認知症の発生要因と考えられている脳内のタンパク物質・アミロイドβが多かったという。
「早歩きをすると認知症や転倒のリスクを減らすというデータもあり、推奨されています。ただ、認知症の人の歩行速度が遅いのは、平衡感覚がわからなくなって怖いから。
そうした高齢者にまで無理に早く歩かせようとするのではなく、健康な人に向けた提案としてとらえたほうがいいです」(植田先生)