歯がなくなるいちばんの原因とも言われている歯周病。進行すると命に関わる病気を引き起こすこともあるため、早めの対処が必要不可欠です。
歯周病の予防や改善にいちばん大切なのがセルフケア。基本は毎日の歯磨きです。歯周病の専門医である宮田隆先生によると、
「毎食後にきちんと歯磨きをすることが歯周病を遠ざけます。理想は食後20分以内。食後20分くらいが経過すると、口腔内は微生物が繁茂しやすい環境となり、歯周病菌も繁茂しやすくなるんです」
歯磨きは上下の歯を4つのブロックに分け、ローリング法や小刻みに横に動かすトレモロなどの方法で丁寧に磨きます。歯ぐきまでしっかり磨くことが肝心です。
「歯の状態によっては、さらに歯間ブラシやデンタルフロスといった補助器具を使って汚れを落とします」
宮田先生いわく、実は、歯磨きの方法に王道の方法はないのだとか。
「歯の生え方や口腔内の環境は人によって違いますから、最適なブラッシングは人によって違います。実際、私は患者さんとの付き合いの中でブラッシング方法を個別に指導しています。ご自身の健康のためにもできれば歯科医で自分のオリジナルのブラッシング方法を指導してもらうのがいちばんです。口の健康のためにしっかり主治医を見つけることをおすすめします」
食生活に気をつけて免疫力をアップ!
歯磨きのほかにも、セルフケアにおいて大切なことがあります。
「歯周病にかからないためには、血管力を強化して免疫機能を保ち、歯周病菌の勢力を抑えることが大切です。そのためには、まず、免疫力を上げる食事をとること。一般的に栄養があるといわれるものを食べ、特にポリフェノールやビタミンC、ビタミンEなどの抗酸化物質をとるようにしましょう」
また、水を飲むことも歯周病菌の予防と改善に有効なのだそう。
「水の摂取量が少ないと血液がドロドロになり、血流が悪くなってしまいます。水をたっぷりととると細胞が活性化して代謝がよくなり、血流も促進されます。ミネラル分の多い水を飲めばミネラルの補給もでき、身体にはいいことずくめなんです」